室内で洗濯物を干したいと考えている方は、ぜひホスクリーンの取り付けをご検討ください。
わが家では合計3ヶ所にホスクリーンが取り付けられており、これを使ってみてとても便利だと感じたので紹介します。
ホスクリーンは自分でも簡単に取り付けられます。すでに付けている方で、位置を変更したいと考えている方のために、位置変更方法も詳しく説明しています。
使うための注意点なども載せてありますから、すでに取り付けられている方も、ぜひ記事全体をお読みください。
すでにホスクリーンを取り付けられており、位置変更のみの記事を読みたい方は、目次の【ホスクリーンの位置を変えたい】のところまでジャンプしてください。クリックすればジャンプします。
目次 (クリックで飛べます)
ホスクリーンとは
ホスクリーンは川口技研より発売されている、洗濯物を掛ける物干しざおを支えるための金具です。
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このホスクリーンは、ハウスメーカーの標準装備にもなっていることが多いのです。
物干しざおを付ける設備としては、「干し姫サマ」という物干し装置があります。これはとても便利で画期的なものです。
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天井に取り付けて、電動で物干しざおを上下させることができます。
使わない時は巻き上げておけば、天井にぴったり収まり、邪魔になりません。
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ホシ姫サマはとても便利です。しかし少々高価なことと、設置するには電源が必要なため、後付けがかなり難しいのです。
室内干しの器具では、手軽に取り付けられるホスクリーンの方が圧倒的に普及しているのです。
ホスクリーンの便利さ
ホスクリーンは室内干しをするためのグッズとしてはベストな選択です。必要ないときは簡単にバーを取り外せますので邪魔になりません。
耐荷重も15kgまでOKで、普通に使うならばまず問題はありません。
物干しざおの高さも3段階に調整できるので、とても便利です。
わが家でも何の問題もなく便利に使っています。室内干しをするには、ホスクリーンを付けるのがベストな選択です。
ホスクリーンの違い
ホスクリーンは全部で30もの種類があります。
このうち天井に取り付けて使うもののうち、簡単にポールを取り外しできるものが3種類発売されています。
簡単に表にまとめてみました。
上表を簡単に補足説明します。
・なるべく薄くて目立たないように作られているのがAPC型です。
この型だけは本体の色が3種類あります。
・本体形状がすり鉢状になっていて、ポールがセットしやすくなっている物がSPD型です。ポールがセットしやすい半面、厚みが増えるので目立ちやすくなります。
・天井に埋め込むことで、天井から本体の飛び出しをなくしたものがSPE型になります。
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最も多く採用されているのが、SPC型です。天井にネジで止めるだけの簡単取り付けで、薄くて目立ちにくいところが人気です。
SPD型は確かにポールをはめ込むとき、はめ込みやすくなっています。しかしSPC型をわが家では使っていますが、ポールをはめ込むのに苦労したことはありません。また、ほとんど脱着する機会もないので、はめ込みやすい形状であることがあまり必要ではないのです。SPD型は他のタイプよりもかなり本体の厚みがあるのでとても目立ちます。そのためあまり採用されないようです。
SPE型は天井に本体と同じ大きさでザクリを入れる必要があります。これはかなり大変で、素人が天井に穴(ザクリ)を開けて取り付けるのは至難の業です。プロに任せても当然工賃は必要になりますし、位置変更をした場合、元の位置には大穴が開いていることになります。
SPD型は様々なデメリットがあるので、ほとんど使われていないようです。
これらを踏まえて考えると、新築工事時の取り付けでも、後付けでも、SPC型一択ですね。
ホスクリーンの耐荷重
ここで紹介しているSPC 型の耐荷重は、 1本での耐荷重は、8kgまでです。2本使って均等に洗濯物が付けられた場合は15kg 以内となっています。
わが家で大量の洗濯物を一気に干した場合でも、壊れることなく使えています。
耐荷重をオーバーしているかどうかは、リングの上部を見ればわかります。
リング上部が伸びて、赤色が見えるようになれば、洗濯物が多すぎるとすぐに判断できます。
取り付け方法
取り付け方法はとても簡単です。 取り付け金具を天井にネジ2本でで止めるだけです。詳しい取り付け方は、記事後半の位置変更のところにあります。
長さの決め方
ホスクリーンのポールは、SPC型とSPD型は5種類の物が用意されています。
調整できる場合があるとしても、どのサイズのものにすればいいのかわかりにくいですよね。
ホスクリーンの販売元である川口技研では、155cmの身長の人が快適に使うには、床面から176cmの高さが使いやすいとしています。
多くの家は天井高が240cmのため、身長が155cmの人は、標準サイズを選んでおけば問題ないことになります。
その他の身長の場合も単純に計算すると、身長が145cmから165cmくらいまでの方で、天井高が240cmであれば、標準サイズを選んでおけば間違いありません。
なぜ最大長さで決めるのか
ホスクリーンの標準サイズ以上の物は、3段階に長さが調整できます。最大長さで長さを決めるのはなぜでしょうか?
それはホスクリーンは多くの場合、「つけっぱなしになる」か「取り外したままで使わなくなる」かどちらかだからです。
使うときだけ取り付けて、使わない時は外しておけるから便利だと考える人も多いのでしょう。私も最初はそう考えました。しかしわが家では3ヶ所に付けたホスクリーンは、すべてつけっぱなしになっています。
付けたままになっている場合、問題なのはホスクリーンやホスクリーンに付けられた物干しざおの下を通る時、頭に当たることです。
これを避けるため、使いやすさを若干犠牲にして、高めにセットしておくことがほとんどです。
240cmの天井高で、標準サイズを選ぶのはベストの選択ですが、付けっぱなしにした場合、176cm以上の身長の人が下を通ると、頭に当たってしまうのです。
そのため最大で物干しざおの高さが176cmにしておくと、最大で194cmまで高さを上げることができます。実際にわが家の寝室に付けられたホスクリーンは、196cmの高さにセットされています。
160cmの妻には少々高すぎて使いにくいですが、。付けっぱなしになっていても196cmだと気にならないので、それで良しとしています。
付けっぱなしにするかもしれないと考え、最大で176cmの高さにになるようなサイズを購入しておくと便利です。
ホスクリーンを付ける場所
ホスクリーンを取り付けるおすすめの位置を紹介します。
①ランドリールーム
ホスクリーンを取り付ける位置ですが、ランドリールームがあれば当然ランドリールームに取り付けることになると思います。
②洗面所
ランドリールームがない場合は、洗面所に取り付ける人が多いようです。わが家でも洗面所に取り付けていますが、衣類の室内干しはここだけで行っています。
③主寝室
夫婦の衣類を干すときに使うつもりでしたが、すべての衣類を洗面所に干しているため、その用途では使っていません。
今は毛布や掛け布団を干すときに使っています。
④一階の洋室
一階に一部屋設けある間取りの場合、ここに付けることはおすすめです。
わが家ではリビングの隣に部屋を設けましたので、そこに付けてあります。
子供が生まれたので私たち夫婦は主寝室を使わず、一階の洋室で生活しています。子供の服を常時掛けるのに、とても便利です。
ベビーベッドを置く予定位置の真上にホスクリーンを取り付けましたので、わが子が生まれたばかりの頃は、子供のおもちゃを吊るすこともできました。
一般的には一階に一部屋設けた場合、空き部屋になっていることが多いはずなので、ホスクリーンを付けて室内干しするには最適の場所です。
ホスクリーンを取り付ける位置
壁から離す距離
ホスクリーンを部屋の真ん中に取り付けるのは、邪魔になることもあります。なるべく家の隅に取り付ける方が快適に使えます。
しかしあまり壁に近づきすぎると、物干しざおに付けたハンガーやピンチハンガーが壁に接触してしまいます。
壁に接触しにくい位置にホスクリーンを取り付ける必要があります。
ハンガーは大きなものでも50cmはありません。ホスクリーンを壁から25cm離して取り付ければ、ハンガーが壁に接触することはありません。
ピンチハンガーは比較的大型の物を使う人も多いと思います。
わが家で使っている最大のピンチハンガーは、80cmほどあります。壁から40cm離せばピンチハンガーが壁に接触することはありませんが、念のためもう少し大型のピンチハンガーを今後使うかもしれないので、壁から50cm離してホスクリーンを付ければ、ほとんどの場合快適に使えるはずです。
エアコンに注意
壁から離す距離を上記の理由で50cmにした場合でも、エアコンが取り付けてある場合、使い方によってはそれに接触する場合があります。
ホスクリーンを後から取り付ける場合は、エアコンが付いているのでエアコンに接触しないように考慮しながら位置を決められます。
しかし新築で打ち合わせ時にホスクリーンの位置を決める場合、エアコンのことを忘れてホスクリーンの位置を決めてしまうことがあるので、ご注意ください。
エアコンだけでなく、カーテンに接触することもあるため、あらゆる物を想定して取り付け位置を指定することを忘れないでください。
ホスクリーンの位置を変えたい
それでもしっかりと状況を把握せずに取り付けたことで、ホスクリーンの位置を変えたくなった方もいるでしょう。私もその一人です。
しかし心配はいりません。簡単に位置の変更ができるのです。
我が家ではホスクリーンを洗面所に取り付けました。洗濯機の上に付けています。この位置に付けることで、洗濯機から直接ピンチハンガーに洗濯物を付けることができ、さらにそのまま干しっぱなしにできます。
このホスクリーンですが、少し位置が悪いです。生活しているうちに、もう少し奥側に位置を変更したいと考えるようになりました。
洗濯機の位置
一条工務店との間取り打ち合わせの時には、洗濯機はリュクスドレッサーにぴったりと付けて設置するつもりでした。しかし洗濯機は作動中に振動がありますから、少しリュクスドレッサーから離す必要があります。また、洗濯機とリュクスドレッサーの間に今後はドライヤーを掛けることも考えています。
様々な使い勝手を考えると、リュクスドレッサーと洗濯機の位置をある程度離した方が便利です。
しかしこのように隙間を開けて洗濯機を設置すると、ホスクリーンの位置が適切でなくなってしまいました。
洗濯機の真上に近い位置に、物干し竿が付けられます。
洗濯機からそのまま直接ピンチハンガーに洗濯物を付けることを考えたのですが、洗濯物を付けていくと、付けた洗濯物が邪魔になるのです。
洗濯機を予定よりも左に設置した分、物干し竿が洗濯機の真上に近くなります。もう少し物干しざおの位置を左に移動したいところです。
そこでホスクリーンの位置を変更することにしました。
ホスクリーンの取り外し
ホスクリーンポールを本体から外す
ホスクリーンポールの取り外しは難しくありません。この作業は家の引き渡しの時に説明を受けている方は、理解されている方が多いかもしれませんね。
これが本体にホスクリーンポールが取り付けられている状態です。
ポールを上に押し込みます。
押し込んだ状態のまま、左に捻ります。
本体からポールが外れます。
ホスクリーン本体のカバーを外す
この作業もいたって簡単です。
縁をつかみます。
左に40度くらいひねるとカバーが外れます。これだけです。
ホスクリーン本体を天井から外す
この作業はやることは簡単ですが、注意点があります。
やることは、画像のように二つのねじで止められた金具を、ドライバーを使って外すだけです。
しかしこのネジがとても固くて、外すのにも一苦労なのです。
ポイントは以下です。
- 足場はしっかり固めたい。低い台で手を伸ばして作業するのは体力的にかなりきつい。高い台に上って作業することが望ましい。
- 固いのでネジを壊しやすい。安物のドライバーを使わず、しっかりしたものを使ったほうが良い。
- ドライバーの角度はネジに対してまっすぐになるように常に気を付ける。ドライバーの角度が悪いと、ねじの頭を壊してしまう。
取り外し時はもちろんですが、特に取り付け時にはこれらに注意して作業しないと、ねじの頭を壊します。わかってはいましたが、私も暑さと疲れで集中力を欠いて、取り付け時にネジを一つ壊しています。
ホスクリーン本体を外した状態
ホスクリーンの位置を移動させたいと考える方は、外したところに大穴が開いているかもしれないと心配されるかもしれませんね。しかし大丈夫です。外してもネジ穴以外は穴がありません。
ホスクリーンの取り付け
位置を変更するときの注意点
ホスクリーンの本体は2本のねじで取り付けられています。洗濯物はかなりの重量があり、天井に梁や補強がない場所に付けると、ネジが緩んで使っているうちに落下してしまいます。
洗濯物は水を含んだ状態だと相当重くなります。天井は石膏ボードのため、硬度が低くとてももろいです。爪でひっかくとばらばらと崩れてくるくらいの硬さです。石膏ボードだけでは洗濯物を支えることはできません。
絶対に補強や梁がない場所にホスクリーンの本体を付けてはいけないのです。
取り付け位置の確認
取り付け位置を探すため、天井をたたいて音で判断しようと考えました。しかし一条工務店のi-smartは天井に付けられた石膏ボードは2枚重ねです。天井をたたいても音では判断できないのです。
そこで建築中の写真を探して、梁や補強の位置を確認することにしました。
少し見にくいと思いますが、洗面所の天井を撮影した写真です。奥に補強がされている部分があります。ここにホスクリーンの本体を取り付けてあったようです。
この写真をもとに、ホスクリーン本体の取り付け位置を確認します。ホスクリーンの移動は13cm移動させることを考えています。左側は補強が壁際まで伸びており、現在の位置から13cm移動させても問題なさそうです。
問題は右側です。奥に13cm移動させると、補強から外れてしまいそうです。
補強されている正確な場所はわかりません。13cm移動させた位置にも補強があると信じて、そのまま13cm壁際に移動させたところに、ネジをねじ込んでみました。
補強のある可能性はかなり低いので、博打的な行為です。
そして締めこんでいきましたが・・・・・・・まったく締め込みが固くなりません。スカスカです。この位置には石膏ボードだけしかないことは明白です。工具を使わずとも締めこめるくらいなのです。これでは強度が足りません。
この位置にホスクリーンの本体を付けるのはあきらめました。
再度、天井の画像を見て考えます。右側の補強の横に、梁があります。この梁に金具を付けるしかないでしょう。梁ならば縦方向ではどの位置に付けても付けられます。
画像で梁の位置を計算します。天井にはほぼ等間隔に梁が入っています。これを踏まえて梁の位置を慎重に導き出しました。そして再度トライです。
先ほどの位置とはかなり右に位置が変わりましたが、今度は締めこむほどにネジが固くなりました。間違いなく梁にネジが入ったようです。ほっとしました。
このように建築中の天井写真を頼りに穴を開けてみましたが、補強がないところにひとつ穴を開けてしまいました。つまり余計な穴が一つ増えたことになります。
そのようなことにならないためにも、梁探しのグッズが発売されています。
梁や補強の位置が変わらない場合
もし天井の補強や梁が見つからない場合、叩いて判断することはかなり難しいです。わが家では天井の石膏ボードが二重になっていたため、叩いて判断するのが不可能でした。
でも心配はいりません。便利な梁探しグッズがあるのです。
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この製品はシンワ測定から販売されている下地探し「どこ太」です。下地を簡単に探すことができます。
公式の動画がありますのでご覧ください。
とても小さな穴を開けて梁を確認します。穴を開けるのはためらう方もいるかもしれませんが、天井の穴は思いのほか目立ちませんので、心配する必要はまったくありません。
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位置変更の時に、こんなグッズがあることを知っていればよかったですね。
まだわが家は建築中の写真が残っていましたから、それをもとに位置を決めることができました。それがまったくない方は、「どこ太」を使うことをおすすめします。
ネジで取り付け
位置が決まったら、ネジで本体を天井に取り付けます。
かなり力が必要ですから、踏み台などに乗って力が入るような姿勢で行うことをおすすめします。
二つの本体に対し、計4本のねじで止めれば、取り付けは完了です。
あとはカバーとポールをはめ込むだけです。
ホスクリーン位置変更の効果
わが家のホスクリーンは、予定通り13cm壁側に移動できました。
改善前
改善後
物干し竿の位置が左に移動しましたので、洗濯物を干しても邪魔になりにくくなりました。ほんの少しの位置の変更ですが、洗濯物を干す時の快適さが大幅に上がりました。家族も喜んでいます。
ホスクリーンの位置を変えたいと考えられている方も少なからずいるのではないでしょうか。移動させると元の位置に大きな穴が開いているかもしれないと考え、躊躇されている方もいると思います。
しかし紹介したとおり、ホスクリーン取り付け金具は天井の加工なしで付けられているため、ねじ穴以外に穴はありません。ネジ穴程度は小さいものなので、白のシール材を埋め込むなどで目立たなくできます。このあと紹介しますが、わが家ではティッシュペーパーで穴埋めしています。
ホスクリーン本体の元穴補修
もともと本体が取り付けてあった場所には、ネジの穴が開いています。天井とはいえ、少し気になります。
そこで穴を目立たなくすることにしました。
使うのはティッシュペーパーです。これを丸めて穴に詰め込みます。
5つの穴を埋めるのにかかった時間は2分足らず。人に気づかれることは皆無と思える素晴らしい出来です。
丸を付けたあたりが元の位置です。
いつか壁紙を使って本格的に補修相と思っていたのですが、まったく目立たないので、入居後2年経ってもずっとそのままになっています。
テッシュペーパーでの穴埋めでも、まったく問題ありません。
ホスクリーンを増設
私の建てた一条工務店i-smartでは、ホスクリーンは3か所まで標準で(追加料金なしで)取り付けてもらえます。
他のハウスメーカーでも、ホスクリーンを標準で取り付けてくれるところもあります。しかし標準で取り付けられる数より多く欲しい方や、これからホスクリーンを取り付けたいと考えている方は、自分でホスクリーンを買って増設することもできます。
天井に梁がある場所を見つけなければなりませんが、取り付け自体は難しくありません。2本のネジで金具を天井に止めるだけです。梁の見つけ方は先ほども紹介しましたが、以下の器具をご使用ください。
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入居後にホスクリーンを増設したい場所があれば、購入して取り付けてみてはいかがでしょうか? 購入するならSPC型がおすすめです。長さは天井高さが240cmで、身長が150cm~165cmの方の場合は、標準サイズを選んでおけば問題ないはずです。
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是非皆さんも、室内干しにはホスクリーンをご検討ください。
※このホスクリーンを付けっぱなしにしても、快適に使える洗面所のレイアウトの記事を書いています。是非ご覧ください。
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