走行中にカーナビ操作ができて、テレビが見られたらいいと思う人は多いと思います。
もちろん運転中にカーナビ操作をすることは道路交通法違反になりますし、テレビを見ることも許されません。しかし助手席に乗っている人ならば、走行中にカーナビ操作やテレビの視聴をしても道路交通法違反とはなりません。
私は今まで乗っていた車はすべて、走行中にカーナビ操作やテレビ視聴ができるようにしていました。
助手席の人にカーナビ操作してもらうシーンは、決して多くはなかったのですが、それでもあると便利だと常々思っていました。また走行中にテレビが見られることで、助手席の人が退屈せずに楽しめます。
わが家で新しく購入したワゴンRスマイルでも、日々のドライブを快適にするために、走行中のテレビ視聴とカーナビ操作ができるようにしてみました。
数百円で簡単な回路を自分で作れば、この二つの機能を追加できます。しかしあえて高価な市販のキットを取り付けました。
市販のキットを購入した理由と、取り付け手順を紹介します。
走行中にカーテレビの視聴とカーナビ操作ができるキット
最近発売されている新車の純正カーナビは、走行中にカーナビの操作はおろか、テレビの視聴もできないようになっています。
しかしほとんどの国内メーカーの車は、販売店オプション(デーラーオプション)で走行中にもテレビが見られるようにできるようにしてもらえます。
しかしこれがかなり高価で、2万円くらいすることもありますし、テレビは見られるようになるのですが、走行中のカーナビの操作はできるようにならないことがあるのです。
走行中のカーナビ操作ですが、運転手がすることは道路交通法違反とされる可能性があります。しかし助手席に乗った運転していない人が、走行中にカーナビ操作をすることは、禁止されていません。走行中にカーナビ操作ができることで、同乗者に目的地設定をしてもらえることは、私にとっては大きなメリットがあります。
そこで走行中にテレビが見られて、カーナビの操作ができる方法はないか調べてみました。
走行中にカーテレビの視聴ができて、カーナビの操作ができる方法をインターネットで調べると、多くの製品が検索でヒットします。
しかし注意してください。ここ近年に発売された新車では、簡単なハーネスの追加では、テレビの視聴はできるのですが、カーナビの操作はできないものがあるのです。
わが家ではスズキのワゴンRスマイルを購入し、走行中にテレビ視聴とカーナビ操作ができるようにしたいと考えました。
この車種の場合は、1,500円~3,500円くらいの製品は、ディーラーオプションの10インチナビや8インチナビに付けた場合、走行中のテレビ視聴とカーナビ操作ができます。しかしメーカーオプションの9インチ全方位モニター付きカーナビに付けた場合、走行中にはテレビ視聴ができるだけで、カーナビ操作はできないのです。
わが家の車は9インチのメーカーオプションのカーナビを付けているので、4,000円以下のハーネス追加では走行中のナビ操作ができません。
市販されているハーネスは、走行中にテレビの視聴だけしかできず、カーナビの操作はできないことがあるのに、すべてのカーナビの操作ができるような書き方で紹介されていることがありますので、これには充分に注意しなければなりません。
わが家の例をもう少し詳しく説明しておきます。
わが家の購入したワゴンRスマイルは、カーナビはメーカーオプションとディーラーオプションの2通りの物があります。
メーカーオプションのカーナビは、工場で生産中に付けられるため、ワゴンRスマイルのアクセサリーカタログに載っていないのです。
わかりやすく書くと、以下のようになります。
- メーカーオプション
全方位モニター付き9インチカーナビ
アクセサリーカタログには未掲載
- ディーラーオプション
10インチカーナビ、8インチカーナビ
アクセサリーカタログに掲載
このオプション品の何が違うのかというと、メーカーオプションはパイオニア(カロッツェリア)製のカーナビで、販売店オプションはパナソニック製のカーナビになります。
機能的には、メーカーオプション(パイオニア製)のカーナビは、スピードや燃料の使用量など、走行中のデータが詳細に表示できます。しかしデーラーオプション(パナソニック製)のカーナビは、それらの表示ができません。
パナソニック製のカーナビはパーキングブレーキがかかったという情報だけが、カーナビのテレビ視聴やカーナビ操作に影響すると考えられます。そのためパーキングブレーキの配線を分岐させ、車体にアースすれば、テレビも見られるようになりますし、カーナビ操作もできるようになります。
しかしパイオニア製のカーナビは、パーキングブレーキの情報はテレビ視聴に影響するだけです。カーナビ操作ができるかできないかは、車速パルス信号によります。
パーキングブレーキの信号をONにすることができればテレビ視聴はできますが、カーナビ操作は車速パルス信号を停車状態にしないとできないのです。
車速パルス信号を走行中にOFFにするキットですが、調べてみると2021年から発売されたスズキ車の全方位モニター付き9インチナビですが、走行中にカーナビ操作ができるようにするためのハーネスは、現在(2022年初)ではまだ一つのメーカーしか発売していないようです。ケーズシステム社のTNS-030という製品です。
【広告】
配線へのハーネスの取り付けは簡単です。カーナビ本体の配線カプラを外し、このハーネスを間にかませるだけです。
これを使えば走行中にもカーナビ操作ができるようになります。
テレビ視聴中のカーナビ停止を防ぐ
このケーズシステム社のTNS-030を取り付けただけだと、テレビを見ている間はカーナビ機能が停止してしまいます。当然音声の案内はありません。
音声機能がないと、テレビ視聴モードで右左折などが必要なところに差し掛かっても、気付かずに行き過ぎてしまう可能性があります。高速道路で漫然と走っている場合には、降りるインターチェンジを通り越してしまうかもしれません。
またテレビ視聴モードからカーナビモードに切り替えた場合、切り替えた時から自車位置の測位が始まり、それが完了してからナビ機能が動き出します。
測位が完了するまでは、カーナビ機能が使えないことになります。
テレビを見ながら走行していて、どちらに行くのかわからない状態になった場合、あわててテレビ画面からカーナビ画面に切り替えても、測位するまでに時間がかかるため、分岐点を通り越してしまうこともあり得ます。
せっかくTNS-030を取り付けて、走行中にテレビの視聴ができるようになったとしても、テレビ視聴中にカーナビ機能が停止するのでは不便なことも多いでしょう。
しかしこの不便さを解消する方法はあります。別売りのTVS-030を購入して取り付けることで、テレビ視聴中のカーナビ機能停止を防ぐことができるのです。
【広告】
これを購入して取り付けることで機能性は上がりますが、難点があります。TVS-030の販売価格は4,170円で、結構な値段なのです。
これを自作したり別の安価な物を購入して代用したりできないか調べてみました。
見た限りではこのTVS-030は、他のメーカーから発売されている、ディーラーオプション用のキットと同じ配線のようです。安い物を選んで購入すれば使えそうです。
また自作するのも簡単のようです。ハーネスの1本の線を切断し、それを本体にアースさせることで同様の効果が出せることもわかりました。
一番安いのは配線を切断してアースさせることです。しかしその場合、切断する線を間違えないようにしなければいけません。また配線を切断するので、完全に元通りにするのは不可能です。
ワゴンRスマイルの切断する配線ですが、以下の場所になります。
これを切断して車体にアースすれば、問題なく走行中にテレビを見ていても、カーナビ機能が失われません。
元通りにするには、切断した配線を繋ぎ直すだけです。難しい作業ではありません。
しかし私は通常は見えないとはいえ、新車の配線を切断するのには抵抗がありましたので、配線を切断しないで専用のハーネスを購入することにしました。
取り付けもカプラを繋ぐだけで簡単ですし、元に戻すのも簡単です。自作よりも結線が確実なので、安心して使用できる強みもあります。
すでに走行中にカーナビ操作ができる、ケーズシステム社のTNS-030を購入していますので、同じケーズシステム社の別売り品であるTVS-030を購入するのが最も確実なのかもしれません。HPによると、動作も保証されているようです。
しかし先ほども触れたとおり、TVS-030の販売価格は4,170円もします。
そこで同じ機能を持つ類似品を探すと、アマゾンで2,000円以下の物を見つけることができました。
さっそくこれを購入し、取り付けることにしました。
【広告】
取り付け方法
それではワゴンRスマイルに、購入した2つのハーネスの取り付ける方法を説明します。
最初に、必ずバッテリーからプラスコードを外してください。
電流が流れたまま結線すると機器に悪影響が出る場合があります。
今回購入した2本のキット(ハーネス)を取り付けるためには、カーナビを完全に取り外ししなければなりません。
カーナビを取り外すのは大変だと思う方も多いと思いますが、実は意外に簡単です。
最初にカーナビ周辺のインパネセンターガーニッシュを外します。
これはとても簡単です。男性ならば工具を使わなくても外せるでしょう。指の先を隙間に入れて、引っ張るだけで外れます。
このようなパネルの取り外しに慣れている人は、ためらいなく引っ張れるでしょう。しかし慣れていないと、パネルが割れそうで怖いかもしれません。
慎重に行ったほうがいいのですが、大胆さも必要だと考えてください。
インパネセンターガーニッシュには、ハザードスイッチが付けられていますので、スイッチのカプラを外します。
パネルを外すと、さらにインパネセンターガーニッシュベースがあります。
これはスクリュー2本で止められているので、それを取り外します。普通のドライバーで外すと、よほどうまくやらない限り、スクリューが落下します。先が磁石になっているドライバーを使いましょう。
スクリューを外したら、内張はがしを差し込んで抉ると簡単に外れます。
インパネセンターガーニッシュベースを取り外すと、カーナビ取り付けのボルトを4本が見えます。
この取り付けボルトを外す前に、絶対にしておかなければならない準備があります。
カーナビを引き出した時にカーナビやブラケットで化粧パネルなどを傷つけないように、養生することが必須です。
カーナビ取り付けのための金属製ブラケットは、軽く当たっただけで車の樹脂に傷を付けてしまいます。絶対に養生しておいたほうがいいでしょう。
養生はとても簡単です。カーナビ本体を取り外した時にカーナビで傷つけないよう、まわりをウエス等で当たっても傷つかないようにするだけです。
下画像のようにするのはやりすぎかもしれませんが、念には念を入れてしっかり養生しました。
ちなみにシフトノブは一番下まで下げています。
養生が終わったら、スクリューを4本外すと、カーナビがブラケットごと引き出せます。
カーナビを引き出したら、配線のカプラを外します。
カーナビを引き出してカプラを外すことになります。カプラは24ピンと12ピンの物になります。
カプラを外したら購入したハーネスを2本取り付けます。間に挟む形で取り付けます。
わかりにくいかもしれませんが、二つのハーネスを間にかませています。
2つのハーネスを取り付けたら、カーナビを車体に戻す前に、カーナビのプッシュスイッチのコードを、ハンドル右下まで持っていきます。
ハンドル右下のスイッチホールにプッシュスイッチを取り付けるためです。
ダッシュボード下の中を、通すには配線ガイドがあると便利です。
【広告】
プッシュスイッチの配線をダッシュボード下まで持ってきたら、コードをコラムホールカバーのスイッチホールの穴から出します。
そしてプッシュスイッチをセットしてはめ込みます。
この状態で走行して作動状態を確認して問題なければ、カーナビのガーニッシュ等をすべて元に戻せば完成です。
ここまでの所要時間は40分くらいでした。
まとめ
ディーラーオプションのカーナビはパーキング信号でしか、カーナビ本体が走行中かどうかの判断がされないようです。その配線に細工すれば、走行中にテレビが見られますしカーナビ操作もできるようです。
しかしメーカーオプションのカーナビは、車速パルス信号を検知すると、カーナビの操作ができなくなります。この車速パルス信号をOFFにしないと、カーナビの操作ができないのです。
車速パルス信号の配線にON、OFFスイッチを付けるシステムを組めば、今回購入したTNS-030と同じ機能の物が自作できます。
私は配線にたくさんの細工をしたかったので、今回2つのキットを純正ハーネスの間にかませました。このことで様々な電源を取り出すのに、かませたハーネスから分岐させる方法が取れます。つまり純正の配線は一切傷つけずに、後から取り付けたキットから電源が取り出せるようになりました。
確かにトータルで8,080円はちょっと高すぎると思われましたが、新車の配線に一切傷を付けずに機能を高めることができ、さらにそこから電源も取り出せましたから、私としては大満足です。
この2つのハーネスを取り付けることによって、走行中でもテレビを見ることができます。
走行中のカーナビ操作は、プッシュボタンを押してスイッチが入った時にできます。この間はカーナビ機能は停止しています。
カーナビ操作が終了したら、もう一度プッシュボタンを押すと、カーナビが動き出します。
妻が助手席に乗っている時や、後部座席に子供を乗せている時に、テレビが見られるのはとても便利です。
ま助手席に妻が座っている時は、走行中にカーナビ操作をしてもらうこともできます。これらのハーネスは付けるととても快適になります。おすすめですよ。
今回取り付けたパーツを最後にもう一度載せておきます。
【広告】
【広告】
施工はすべて自己責任で行っていただくようお願いいたします。