わが家ではワゴンRスマイルを購入したのですが、最高級グレードのハイブリットXでも、ステアリング(ハンドル)には革が巻かれていませんでした。
今までずっと革巻きのステアリングを使ってきたため、硬質ウレタンの手触りにかなり違和感がありましたし、滑りやすいしやや細く感じます。
ディーラーオプションで、革巻きステアリングにすることができるようですが、これが17,050円かかります。
ちょっと高いと思ったので、オプションで取り付けるのを止めました。しかし実際に運転してみると、やはり革巻きのステアリングが恋しくなりました。
調べてみるとインターネットで、革巻きのステアリングの革が売られています。ディーラーに確認すると、革を単品で買うこともできるようです。
また、インターネットでは2,000円程度で、ステアリングに巻く革が売られています。それを購入して取り付けるのも場合によってはアリだと思います。
専用の革が必要か?
インターネットでは汎用のステアリングに巻くための革が販売されています。
私の車のディーラーオプションの革は、取り付け工賃別で9,900円でした。しかし汎用の革は、2,000円くらいで購入できます。
もちろんディーラーオプションの革を購入すれば、きれいに取り付けられるでしょう。それでも価格が1/5程度であれば、試しにネットで安い物を購入してもいいのではないかと思いました。
しかしネットで購入した安い革をハンドルに巻く場合、注意すべきことがあります。
スポークの形状が複雑なものは、専用の革でないとうまく取り付けられないということです。
ネットで購入する汎用の革は、ステアリングの径に合わせただけで、どんなステアリングにも付けられるような単純な作りになっています。
専用のステアリングに巻く革は、以下の画像のようにハンドルの部位に合わせた形状になっています。
ステアリングのスポークが、複雑な形になっている場合は、スポーク部の革が余ってしまうこともあり、きれいに取り付けられないのです。
わが家の車はワゴンRスマイルですが、ステアリングはとても複雑な形状です。
これでは汎用の革を巻いた場合、スポーク部は間違いなく革が浮いてしまうでしょう。きれいに取り付けられるようには思えないのです。
そのため私は、少々高くなりますが、ディーラーオプションのステアリング用の革を購入することにしました。
革は自分で縫い付ける
ステアリング用の革は、9,900円で購入できます。取り付け工賃は7,150円と設定されているようです。
ステアリングに革を縫い付ける作業は、かなり難しそうに思えます。
しかし何でも自分でやることが好きなので、ステアリングへの革巻き施工も、自分でやることにしました。
ワゴンRスマイルのステアリングの場合、巻く革はディーラーよりも、ネット通販の方が安い場合もあります。
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このステアリングの革は、取り付けの説明書が付属しています。
説明書によると、用意するものは「軍手」「ウエス」「脱脂材」「はさみ」となっています。
私が作業した限りでは、軍手は必要ないです。
ウエスは布ならば何でもいいです。脱脂材は消毒用のアルコールを使いました。
作業前に脱脂材(アルコール)でステアリング全周をしっかり拭いて、汚れを落とします。これをしっかり行わないと、両面テープが張り付きません。
その後に革をステアリングに被せます。
説明書によると、ステアリングを上下反転させて、上からステアリングに被せるようになっています。
革はステアリング径よりも少し小さく作られています。伸ばしながら被せる必要があります。
最後に嵌める場所は、革が伸びて皴ができにくくなります。ステアリングの上側の革(上下反対にした場合は、下側の革)を最後に嵌めることにより、革にたるみをなくすことが目的だと考えられます。
しかし普通にはめ込もうとしても、なかなかうまくできません。
そこで私は、最初に被せる位置に革をマスキングテープでハンドルに貼り付けました。
これで簡単にステアリングに革をかぶせることができました。
革をステアリングにセットしたら、いくつか考えておくべきことがあります。
革の縫い合わせ部分は、自分で縫い合わせた時にずれないようにしなければなりません。
画像のように縫い合わせにずれが出ると見苦しくなります。
私はすべて縫い合わせてからこの状態に気づき、すべての糸を外して縫い直しました。
上記のことを注意して位置を決めたら、両面テープの紙をすべて外してステアリングに張り付けてしまいます。
説明書には、革をステアリングに被せた状態では、「カバー裏側にある粘着テープの離型紙は、この段階では剥がさないでください。取り付けの中で順次剥がしていきます」と書かれています。縫いながら順次、両面テープで革をステアリングに貼り付けていくという説明です。
しかし私はそれを実践して大失敗しました。説明書通り縫いながら革をステアリングに貼り付けていきましたが、皴が出るなどの問題がありまったくうまくいきませんでした。
そこで糸をすべて抜いて両面テープも剥がし、最初からやり直しました。その時に先に革をステアリングに貼り付けてから縫い合わせると、とても簡単できれいに仕上がったのです。
自己責任で行ってほしいのですが、縫う前に革すべてをステアリングに貼り付けておくほうが、絶対にきれいに縫い合わせられると思います。
両面テープで革を張り付けるポイントは、革の縫い合わせる時のことを考えて、前後の革をしっかり引っ張って、縫い合わせる時に簡単に革が隙間なく縫えるようにすることです。
革がぴったり合うように両面テープでステアリングに貼り付けます。
また絶対にステアリングの上側は、縫い合わせる前から皴がないように張り付けましょう。
このように皴ができてしまうと、貼り直すしかありません。
最初から皴がないように張り付けてから縫うと簡単です。下画像くらいになっていれば合格です。
ステアリングの上部は皴がないように張り付けますが、下の部分は少々皴が出ても仕方がないと考えたほうがいいでしょう。
両面テープで革をステアリングに貼り付けたら、いよいよ縫い合わせることになります。
ネット上で縫い合わせが難しいという情報をたくさん見てきたので、少し心配でした。
しかしやってみると実に簡単です。正直純正の革は、ゆとりのあるサイズで作られていますから、強く引っ張らないと縫えないわけではないですし、縫った先からすぐに緩んでくることもありません。
縫い付けは、付属の説明書にやり方が詳しく書かれています。
わかりやすい説明書ですから、迷うことはないと思います。
最初に糸をくぐらせて玉を作ります。これは2~3回結びます。
縫い始めですが、内側から外に向かって針を通します。
そして外から内へ2~3回巻きます。
そしてあとは内側から外に糸を出して、内側に向かって張りを通します。
それを繰り返すことで、野球のグローブを縫い上げるような縫い目になります。
縫い終わりも縫い始めと同じように最後の穴を2回巻きます。
これも説明書がありますので、これに従って作業すれば簡単にできます。
縫い終わったら5cmほど伸ばして糸を切り、両面テープのある部分に入れ込みます。
注意点ですが、縫うときにステアリングに糸が通ってしまうこともあります。穴を飛ばしてしまうこともあります。
内から外が、外から外になってしまうこともあります。
その他、おかしいと思ったら落ち着いてよく観察しましょう。後で気づくとやり直すのも大変です。すぐにやり直せば、被害は最小限で食い止められます。
私はせっかちな性格なので、何と30回くらいは縫い間違いをしました。
ここまでひどい人はいないと思いますが、説明書の通り縫えば、大きな問題なく縫い上げることができるでしょう。
出来上がった様子です。
素人が初めて行ったのですが、まあまあの出来だと思います。
今回の革巻きステアリングを自分で行った時に失敗したことは以下です。
- 両面テープを最初にすべての箇所を張り付けず、縫う手前のところで順次張り付けていったため、皴が発生した。
- 革の縫い合わせがずれてしまった。
- 縫い間違いが非常に多かった。30回以上は縫い間違いをした。
縫い間違いはともかくとしても、他の2点は最初に革をステアリングに両面テープで張り付けておけば、起きなかったことです。
自分で革巻きステアリングにする場合、とても大切なことがあります。
とにかく革をステアリングに両面テープで張り付ける作業に、すべてをかけてください。これがうまくいけは、縫い付けなどは簡単にできます。これがうまくいかないと、出来上がりは最悪になります。
私は1回目はひどい状態になってしまいましたが、やり直したら大満足の出来になりました。正しい位置に皴が出ないように注意して、両面テープで革を張り付けたことがうまくできた要因です。
両面テープは1回程度なら張ったものを剥がしても、粘着力は大きく衰えません。ダメだと思ったらやり直したほうがいいでしょう。
やり直しは、最初にステアリングの汚れをしっかり落としてないとできないと思います。
また革をステアリングから剥がす時に、両面テープを手で触らないようにしましょう。
この2点を守れば、やり直しはできます。
革巻きステアリングにする作業は、トータルで4時間くらいかかりました。
この革巻きは、縫い位置のずれの修正があり、一度やり直しています。
糸をすべて外して両面テープで張り付けられた部分も剥がしています。つまり最初からやり直しました。すべてを含めて4時間です。
今もう一度最初から行ったら、長くても1時間半では完了するでしょう。
ディーラーだと約7,000円の工賃がかかります。自分で作業して4時間かかりましたが、コツがわかれば1時間でできます。力もいりませんから労働力的には楽なはずです。
次はもっと上手に取り付ける自信がありますから、私は次回も革巻きステアリングは自分で行うことになるでしょう。
ディーラーで話を聞くと、ステアリングの革巻きを自分でやりたいという人は、ほぼゼロだそうです。
しかしコツさえわかれば決して難しくないですから、自分で行うことも考えてみてください。
自分できれいに取り付けられたら、車への愛着が増しますよ。