間取りを考える時、風通しの良い間取りを考えることはあるでしょうか?
近年の家は、機密性能や断熱性能が上がり、一年中窓を開けずに過ごすことも多くなってきました。
私の建てた家は一条工務店i-smartですが、高気密、高断熱のために、窓を開けて暮らすことがあまり考えられていないため、網戸もオプションになっています。
しかし私は、家を建てる時に窓を開けて外の空気を取り入れることもあるだろうと考え、各部屋の風通しがよくなるように考えました。
結果的にはその考えは大正解で、窓を開けて空気を入れ替えることは、かなり頻繁にあります。
わが家はロフトなどのないオーソドックスな家ですが、少しでも風通しが良くなるように作った間取りを紹介します。
目次 (クリックで飛べます)
必ず二ヵ所に窓を付ける
どの部屋も必ず二ヵ所は窓を付けることを考えるといいでしょう。風が窓から入って、別の窓から出ていくようにしないと、風通しは悪いです。
対角線上に窓を付ける
できる限り対角線上に窓を付けることがおすすめです。
しかし間取りによってはそれができないこともあると思います。
その場合は、窓を2面に付ければ、対角線上になくても、風通しは結構いいです。
わが家の場合は南から北に抜ける風が多いので、そのような風の通りを以下で説明しています。風向きが変われば、入りと出が逆になることももちろんあります。
それでは各部屋の、風の通りをご覧ください。
リビング
リビングの掃き出し窓(パノラマウインドウ)から風が入って、キッチン、浴室 洗面所に抜けるようになっています。リビングの反対側には勝手口もありますが、勝手口に網戸はありませんから開けておくと虫が入ってきます。また道路からキッチンが丸見えになりますから、勝手口を開けることは考えていません。
しかし南側にあるリビングの掃き出し窓を開けて、北側の3つの窓を開けると、風通しは最高です。
一階洋室
リビングの横の洋室の風通しです。基本的にはリビングの掃き出し窓を開けた場合は、ここから風が通っていくので換気はできます。
洋室の掃き出し窓を開けた場合、洋室北の引き戸を開けたままにして、洗面所や浴室から風を逃がすことができます。
主寝室
二階の主寝室は、窓が2ヶ所あります。
東向きの風が吹いている場合、西側から入ってもう南側から出ていくことになります。
南側の窓は横滑り窓のため、風を捕まえて取り込みやすいです。
北向きに風が吹いている場合、換気を早くしたい場合は、入り口のドアを開けて、北側の書斎から風を逃がします。
子供部屋①
対角線では付けられませんでしたが、2ヶ所に窓を付けました。風通しは悪くありません。
子供部屋②
対角線に窓を付けてあります。この部屋がこの家の中で、最も風通しがいいでしょう。
ルーフガーデンから北側窓へ風が抜けます。
わが家は真四角でない
真四角の家は、風通しが悪くなります。家の真ん中の部屋は窓が一辺にしか付けられません。
しかしわが家は真四角でない家のため、風通しはかなり良くなっています。
風通しの良さも頭の中に入れた上で間取りを考えたのですが、真四角の家よりも風通を良くすることは容易でした。
また窓を付けた数だけお金がかかることもあります。そのような場合は、費用を節約するために部屋に窓を1つしか付けない場合もあるようです。
窓が少ない方が気密性、断熱性は上がりますし、建築費用も抑えることができます。しかし部屋が暗くなりますし、風通しも悪くなります。これらをじっくり考えて、窓をいくつ付けるか決めめるといいと思います。
窓を開けることが必要か?
一条工務店は窓を開けて生活することは想定していません。そのため網戸が無料で付いてくることがなく、オプション設定です。
冬も暖かく夏も涼しいし、ロスガードという高性能の室内換気システムが24時間回っているので、窓を開けて換気する必要がないと考えているようです。
また窓を開けた場合は、風が入るとカーテンもなびいて外から見ても格好いい物ではありません。カーテンを開けると、家の中が外から見えてしまいます。そのため周りの環境によっては、窓を開けることは考えないこともあるようです。
私が実際に今の家に住んで、窓を開ける頻度はどのくらいあるのか考えてみました。
わが家の場合は特に、初夏に窓を開けることが多いです。窓を開けないと暑いけど、外の風が入れば我慢できるくらいの気温であれば。積極的に窓を開けています。5月から7月初めまで、その頻度はとても多いです。
今までのアパートやマンションは、正直あまり風の通りがよくありませんでした。そのような住居だと、窓を開けてもあまり風が入ってこないため、初夏にはすぐに熱くなってしまいます。どの家もそのような感じでしたから、少し暑い気温になると、すぐにエアコンに頼る生活でした。
しかし家を建てて効率的に風を取り込める間取りにしたら、窓を開けるだけで部屋が暑くなりません。風通しのいい間取りにすると、エアコン使用量がかなり少なくなることを実感しています。
もちろんこれは直射日光の厚さを家の中に入れない、高性能の窓ガラスがあることも大きな一因ですが、それでも窓を開けるだけでエアコンがいらない生活ができる期間が長いのは、風通しを考えた間取りを作った効果もあると思っています。
エアコンを使う時間を減らすことができていますから満足していますが、省エネ金額としては大したことはないのかもしれません。それでも自然の風で暑さを感じない生活ができる期間が長いことは、悪いことではないと思います。
部屋の位置や広さや場所だけでなく、家じゅうの部屋を風通しのいいように作ることも、快適に生活できる一つの要素になることもあります。
風通しを考えるのは後回しになることもあるでしょうが、まったく考えないのではなく、ほんの少しでも考慮すれば入居してから快適に過ごせる要素が増えますよ。