キッチンのカップボードは、上下に分かれたタイプが最近は多くなっています。
この状態で壁が外壁だった場合は、窓を付けることができます。
この窓を付けるか付けないか、悩んでいる方はいませんか。
窓を付ければキッチンは明るくなりますし、窓を開けて外の空気も取り込みやすくなります。
反面、窓が一つ増えることにより気密性などの性能が落ちることになります。
メリットもデメリットもありますが、わが家では窓を付けることにしましたが、この窓を付けることがどんな場合でも適切かどうかを考えてみました。
目次 (クリックで飛べます)
窓を付けるデメリット
まずはカップボード奥に窓を付けることに対して、デメリットから紹介します。
余計な費用が掛かる
窓を一つ余計に付けることになります。
ハウスメーカーによっては、この位置に窓を付けても費用が増えることがないこともあります。しかしほとんどの場合、窓が増えると費用も増加します。なるべく予算を抑えたいと考えている方は、この位置に窓を付けないとしている方も多いと思います。
付けても外を見ることがない
キッチンに窓があっても、その窓から外を見ることはあまりないでしょう。わが家でもキッチンに窓を付けましたが、外を見ることはまずありません。キッチンは調理する場であり、外を眺めるための場ではないのですね。
そのことから、窓を付けてもあまり意味がないという考えもあります。
外の様子を見るには見にくい
ちょっと開けて外の様子を見ようとすることがあったとします。しかしカップボードが手前にあり、そこから覗き込むように見なければなりません。体制的にはちょっときついです。カップボード奥の窓は、気楽にカーテンなどを開けて見られるようなものではないことを実感しています。
ましてやカップボード上に調理機器などが置いてあれば、それが邪魔で窓から外を見ることはできません。
窓の手前に物を置くと乱雑に見える
カップボードの天板には、ついつい物をたくさん置いてしまいがちです。
物をたくさん置いて、窓が隠れてしまうような状態になると、窓から光が入っているがゆえに、とても乱雑に見えます。
壁の前に物が置かれているのは気にならないものですが、窓を隠すように物が置かれる場合は、かなり違和感があるのです。
いつもはわが家では窓の前に物を置かないのですが、説明のために物を置いてみました。
このように窓の前に物を置くと、スマートに見えなくなります。
窓が隠れるとスマートに見えないため、物を置きたいのに置けないというジレンマを感じることもありそうです。
家の性能が落ちる
FIX(嵌め殺し)窓ならともかく、引き違い窓を付けた場合、必ず隙間はできますから、気密性が落ちます。
サッシの性能があまり良くない場合は、一つ窓を付けただけで、気密性が大きく変わることもあります。
また壁に比べて窓は、断熱性能が悪いです。窓を付ければ、家の断熱性能は落ちることになります。
それだけでなく壁に比べて窓の方が遮音性能が悪いですから、外の音も大きく聞こえるようになります。
デメリットもありますから、費用が余計にかかるのでしたら、カップボードの窓は付けない気持ちになるかもしれませんね。
しかしメリットももちろんあります。
カップボードの窓を付けたメリット
デメリットはありますが、私はカップボードの窓を付けて後悔はありません。その理由を述べていきます。
キッチンが明るくなる
窓が一つあるだけで、キッチンが照明を付けなくても明るくなります。
昼間に料理をする時、窓から入る光だけで調理ができるほど明るくなるわけではありませんが、この窓がないとキッチンは昼間でもかなり暗く感じるでしょう。
わが家はリビングの窓からキッチンまでが遠いので、カップボードの窓から光が入ることは重要だと思っています。
わが家の場合は勝手口のドアと、キッチンカップボードの窓があるため、昼間はキッチンが比較的明るいので気持ちがいいです。
換気しやすくなる
私がカップボードに窓を付けた大きな理由は、窓を開けた時、空気の通りがよくなるからです。
以下がわが家のLDKに風の通りを入れた図です。。
リビングの掃き出し窓(図の右側)を開けて空気を取り込む時、カップボードの壁に窓(図の左側)があるため、空気の通りがとても良くなります。
空気の入れ替えも素早くできるので、初夏などに少し室内が暑く感じても、涼しい風をLDKに取り込むのが容易です。
デメリットに対する考え方
キッチンカップボードに窓を付けるには、メリットはありますが、デメリットもあることを紹介しました。デメリットがあるのに、わが家では窓を付けたのは、以下の理由があったからです。
気密性、断熱性、遮音性が落ちる問題について
わが家の窓に使われている一条工務店の樹脂サッシは、トップクラスの断熱性と気密性を備えています。窓ガラスもトップクラスの断熱、遮音性を持っています。このため窓を付けても性能の低下をかなり抑えられるという判断です。
特に断熱性能に関しては、わが家ではハニカムシェードというブラインドが付けられます。これは断熱性能を大きく上げてくれる設備です。これがあるので窓の断熱性能は、窓を付けてもそれほど変わらないと考えています。
トリプルガラスの窓が標準装備ですから、遮音性能も非常に優秀です。
これらのことで家の性能低下は、最小限に抑えられるという判断をしました。高性能の窓を付ける予定であれば、性能の低下をあまり気にせず、窓を付けられると思います。
物を置いて窓が隠れる問題について
わが家のカップボードは比較的大きく、収納力が高いです。家電は隣に家電専用のカップボードも付けましたので、ほとんど置くことがありません。
そのため窓が大きく隠れることもないので、見苦しく見えることがありません。
カップボード上に物をたくさん置く予定があるかどうかを考えて、窓を付けるか付けないかを判断するのもいいと思います。
費用がかからなかった
私選んだハウスメーカーの一条工務店では、部屋に対して無料で付けられる窓の数が決められています。i-smartでは客にとっては、標準で付けられる窓の数がかなり良心的な設定なので、よほどのことがない限り、窓を付けて追加費用が掛かることはありません。このカップボードの窓も、費用が一切かかりませんでした。
無料で付けられるのなら、付けておいた方がいいと考える人が多いようで、わが家のような間取りの場合、一条工務店のi-smartでは、ほとんどの人がこの窓を付けるようです。
わが家では一般的に考えられるデメリットは、以上のような理由であまり考える必要がありませんでした。
しかしこれはわが家の場合ですから、ご自身の建てる家を想像していただき、メリットとデメリットを理解したうえで、慎重にご判断ください。
窓を付ける場合に注意すること
カップボードの壁に窓を付ける場合、注意しておくことがあります。
引き違い窓を
LDKの空気の入れ替えのために付けるのでしたら、開けられる窓にしなければなりません。FIX窓(嵌め殺し窓)にすると開けることができないのです。
低くて横に広い窓にした場合は、開き窓は付けられない場合がありますので、開ける必要がある場合は、引き違い窓を付けることをおすすめします。
網戸が必要
網戸がオプションであるハウスメーカーもあります。一条工務店も網戸がオプションです。
光を取り込むだけで、開けるつもりがないのであれば、網戸は必要ありません。しかしこの窓を開ける予定のある場合は、網戸を付けることを考えておきましょう。
窓の高さに注意
外から見た時、窓の高さをそろえる方がスマートです。高さを適当に選ぶと、この窓の高さがほかの窓と違ってしまい。外から見た時にスマートに見えないことがあります。
窓の高さはなるべく揃えたほうがいいでしょう。
わが家は揃っていませんから、少しスマートさに欠けます。
開けた時に外から見られる
換気をするために窓を開ける場合、効率的に行おうとしてカーテンも開けると、外から見られる可能性があります。
わが家の窓は、それに面した道路に比べて非常に高い位置になります。
家が道路よりも46cm高いところにあり、そこから基礎を入れて164cmの位置に窓があります。カップボードの窓は、道路から210cmのところに付けられていることになります。
この高さだと、背の高い人でも見上げるようになります。以外に家の中は見にくいのです。
画像中央の横長の小さな窓が、カップボード奥の窓になります。かなり高い位置にあることがわかっていただけるでしょうか?
窓を開けた時に外の視線が気になる方は、位置関係を考えてみましょう。
まとめ
わが家でカップボードの窓の活用方法状況ですが、先に書いたとおり、LDKの空気を入れ替える時だけに、この窓を使用しています。真夏や真冬には開けることはあまりありませんが、初夏などには、外の涼しい空気を取り込んで室内の温度を下げるために、この窓を開けることがあります。
風は入って来た反対側から抜ける方がスムーズです。わが家では南北の壁に窓がありますから、気持ちよく風が通り抜けてくれます。
昼間は窓によりキッチンが明るくなって、いい雰囲気を与えてくれています。
わが家ではキッチン横に勝手口がありますから、そこから光が入ります。しかし勝手口があって光がキッチンに入るとしても、カップボードに窓がなかった場合は、陰気臭い感じになってしまったでしょう。
外の光を取り込んでくれるだけでも、この窓があってよかったと思えます。
薄暗いキッチンになりそうな場合は、カップボードの窓は積極的に取り付けるよう考えてみることをおすすめします。