アラウーノとネオレストを実際に使って比較してみました!!
一条工務店i-smartで家を建てる場合、標準のトイレの便器はタンクトイレになります。しかし一階のトイレだけは標準品ではなく、オプションでタンクレストイレにする人が多いようです。
一条工務店でタンクレストイレにする場合、パナソニックのアラウーノ、リクシルのサティス、TOTOのネオレストの中から選ぶことになります。この3つの中では、アラウーノとネオレストのどちらにするか悩む人が多いようです。
一条工務店で選べるアラウーノ最上機種はタイプ1です。ネオレストの最上機種はAH1です。この二つのどちらが優れたトイレなのか、興味を持っている人は多いでしょう。
我が家ではその両方を設置しました。実際に我が家で二つのトイレを4ヶ月間使った使用感を紹介します。
アラウーノとネオレスト比較について
我が家では一階にアラウーノタイプ1、二階にネオレストAH1を入れました。(現在ネオレストはAH2になっています)
実際に両方を使って直接比較している情報がとても少ないです。使用感も我が家での感想です。同じように誰もが感じるわけではない可能性もあることを、先にお断りしておきます。
使用頻度ですが、母は二階のトイレしか使いません。一階にいても、わざわざ二階まで行って二階のトイレを使います。妻は子供が生まれたばかりで、二階に上がることはありません。そのため一階のトイレしか使いません。私は一階のトイレも二階のトイレも両方使います。これらのことを考えると、一階のトイレと二階のトイレの使用頻度は、ほとんど変わらないと判断しています。
素材について
両社は便器の素材がまったく違っています。
ネオレストの便器は昔からトイレで使われ続けている陶器なのですが、アラウーノの便器は新しく開発された有機ガラス系新素材です。
ネオレストはセフィオンテクトという技術が使われており、陶器表面の凹凸を100万分の1mmに抑えることで、汚れが付きにくくしています。
アラウーノ新素材は、有機ガラスです。汚れをはじく新素材と言われています。有機ガラスは成形や加工がしやすいため、お尻洗いなどの取り付け部も、隙間なくすることができます。
多くの方が心配するのは、アラウーノは有機ガラスであることです。陶器ではないので、傷が付きやすいく割れやすいとか、陶器の重みがないので高級感が足りなく見える(安っぽく見える)のではないかと思われているようです。
傷が付きやすいことと割れやすいことは、まだ使用期間が短くて判断ができていません。しかしアラウーノは高級感がないと思うことはまったくありません。その理由を説明します。
蓋がかぶっているときは蓋のために便器を見ることはできません。
見えないので高級感があるかないかの判断はできません。
蓋が開いても、便座があるので便器は見えません。
つまり便器を上から直接見ることがないので、高級感があるかないかを考えることはまったくないのです。
ちなみに便座を跳ね上げても、有機ガラスでできていると言われなければ気づかないくらいの出来です。有機ガラスであるため見栄えが悪いという短所は、アラウーノではまったく感じられません。
アラウーノとネオレスト 便器の汚れ比較
先ほども触れましたが、アラウーノもネオレストも汚れが付きにくい素材を開発されています。素材開発の技術も含めて、便器の汚れにくく掃除しやすいのはどちらなのか、我が家で使った経験をもとに説明します。
便器内部の汚れについてですから、少し汚い話になります。ご了承ください。
トイレを選ぶとき、インターネットで情報を集める方も多いでしょう。この記事を読まれてい方も、アラウーノとネオレストのどちらを選ぶか真剣に考えていること想像しています。
インターネットでは、最新のトイレは汚れが付なくて、ほとんど掃除をしなくてもいつもきれいだという情報が見られます。しかしそんなことはありません。掃除は必要ですし、汚れも付きます。
その汚れのつき方が、アラウーノとネオレストでは違います。
アラウーノとネオレストの汚れ対策
アラウーノは流す水に洗剤を混ぜることで、毎回自動的に便器内部を掃除する方法を取っています。
対するネオレストは、「きれいに除菌水」という、水に含まれる酸化物イオンを電気分解したものを生成し、それを便器内部に吹きかけています。
このため細菌が繁殖しにくくなり、便器が汚れにくくなります。
アラウーノとネオレストのどちらを選ぶか迷われている方は、このようなことは既にご存知の方が多いかもしれませんね。「それはわかっているから、二つの異なる汚れ対策のどちらが優れているのか知りたい」という気持ちの方もいるでしょう。
それでは我が家での使用状況で、二つのトイレの汚れ方について、これから述べさせていただきます。以下の画像は比較する位置を示したもので、汚れの程度を現しているものではありませんので、ご了承ください。
水のない部分の汚れについて
便器内部の、水の溜まっていない部分の汚れついて説明します。
ネオレストは、トイレに近づくと自動時に便座の蓋が開きます。ここはアラウーノも同様です。しかしネオレストは、蓋が開いたと同時に、「きれいに除菌水」を霧状にして便器内部に吹き付けます。そのためトイレ内部で水の溜まっていないところも濡れています。汚い話ですが、便は水の溜まっている場所ばかりに落ちるわけではありません。場合によっては水のないところに落ちることもあります。そのような時に、便器内部が濡れているネオレストは便が便器に付着することがほぼないと言えるのですが、アラウーノは水の溜まっているところ以外には便の付着が出てしまいます。水で便器すべてを洗い流しても、完全に付着した便が付着したまま流れてくれないことがあります。
水のまわりの汚れの輪について
ずっと便器を掃除しないと、便器内部で水の溜まっているまわりに、汚れの輪ができるのを経験した方は多いと思います。この汚れの付き方も、アラウーノとネオレストでは違います。
ネオレストはその汚れの輪は軽く拭くと簡単に取れてしまいますが、アラウーノはかなり頑張らないと取れません。ネオレストは気楽に掃除ができます。トイレットペーパーを筒状にしてさっと拭くだけで汚れの輪が取れてしまいましたが、アラウーノは洗剤を使って強くこすらないと取ることができませんでした。
ネオレストの汚れの輪が取れやすいのは、は先ほども紹介した「きれいに除菌水」を便器内部に吹きかけることで、細菌の繁殖が抑えられることによるものでしょう。
水の中の汚れ
水洗トイレは便器内部の水の中も、薄い膜がこびりついてくるものです。この汚れ方にも差があります。
ネオレストは、4ヵ月間で水の中が汚れて掃除することが一度もありませんでした。しかしアラウーノは、硬い汚れの幕がこびりついてしまいました。かなり頑固な汚れで、洗剤を使っても取り除くのに苦労しました。
ネオレストが水の中の汚れが付きにくい理由も、「きれいに除菌水」の恩恵だと考えられます。
便器の汚れについてのまとめ
以上のように、便器内部の汚れ方について紹介させていただきました。
アラウーノを選ぶ気持ちが固まっている方や、すでにアラウーノを選ばれている方は、気を悪くされるかもしれませんが、両方を使用した事実を記事にしています。ご了承ください。
他にも掃除のしやすさについては、便器とカバーのつながり部分が掃除しやすいかしにくいかなど、比較ポイントはあるようです。しかし私が紹介した便器内部の3つのポイント以外は、掃除のしやすさに大きな違いはないと思っています。
最後にひとつだけ、アラウーノとネオレストの便器内部の掃除について書かせていただきます。
アラウーノは便座を上げると自動で排水が行われ、水位が下がるのです。これは「汚れの輪」の掃除をするとき、とても便利です。水位が下がると汚れの輪が完全に水の外に出るので、洗剤を付けて洗いやすいのです。
アラウーノとネオレスト 汚れ以外の比較
配管について
トイレの配管についてですが、ネオレストは配管が隠れています。対してアラウーノは、配管が外に出ています。
配管の出ていないネオレストの方がスマートですし、床面の掃除がしやすいことは言うまでもありません。
お尻洗い
お尻洗いとは、いわゆるウォシュレットと一般的に呼ばれるもののことです。ウォシュレットとはTOTOが販売する温水洗浄便座の商品名ですので、本当の意味でのお尻洗いとはちがいます。パナソニックやリクシルのトイレでも、お尻を洗う装置のことを一般的にウォシュレットという人がとても多いですね。(ウォシュレットがお尻を洗う装置の一般的な呼び名になっていますが、ここでは「お尻洗い」とさせていただきます。)
お尻洗いは、アラウーノとネオレストでは大きく違います。圧倒的に違います。これはネオレストの圧勝です。ネオレストは水がとてもやわらかく感じ、お尻が痛くないのです。対するアラウーノは、ちょっと痛いです。
この違いは、出る水の違いです。ネオレストの水は、中に空気の粒を含ませています。これにより水がソフトに感じられるのです。この違いはとても大きいので、トイレを選ぶ前にぜひ体験していただきたいことです。
この大きな違いがクローズアップされることがあまりないようです。両方を使って比較することは稀なことなので、自分の使っている機種が時代の最先端と信じてしまい、他の機種も同様だと思う気持ちが芽生えてしまうと推測します。
ネオレストを購入した人はお尻洗いの機能を使ったとき、「これは素晴らしい」と思うことでしょう。そして「最近のトイレは(アラウーノも含めて)お尻を洗っても痛くなくなったんだなあ」と思っているでしょう。
アラウーノを購入した人は、「お尻洗いはお尻が痛く感じるものなのだなあ」と思うことでしょう。おそらく「お尻洗いはどの機種でも多少の痛みがあるのだろう」と思ってしまうのではないでしょうか。
しかし両方を使っている人の中には、「ネオレストのお尻洗いは痛くないので喜んで使うが、アラウーノのお尻洗いは痛くて使いたくない」と思うこともあるはずです。事実私の母がそのような考えを持っており、二階のネオレストしか絶対に使わないのです。
この点ははっきり書かせていただきますが、お尻洗いは決定的に使用感が違います。ネオレストのお尻洗いを一度体験することをお勧めします。
座り心地
アラウーノは便座の穴がとても大きい印象です。お尻の小さな人は、フィットしないのではないでしょうか。私は細身ですから、体格の良い方の参考にならないかもしれません。私の感想としては、ネオレストの方が気持ちよくお知りにフィットします。
水を流したときの音
水を流す時の音は、圧倒的にアラウーノの方が静かです。ネオレストは水を強力な力で吸い込むような、かなり大きな音がします。
ネオレストはタンク内にたまった水を重力で流すのではなく、溜まった水が流れ切ったところで、排水管に向かって強い水流を強制的に送り込んでいます。そのため音が激しいのですが、排水管の詰まりは水流が強いネオレストのほうが起きにくいのではないでしょうか。
男性の使用について
男性がトイレ立って小をする場合、跳ねが気になります。これをアラウーノは徹底的に考えています。泡の浮かんだ水面で、水の跳ねが抑えられます。
便器の縁に排出物が飛んだ場合も、外側に飛ばないような縁の形状にしています。男性が小をする時のことを考え抜いているのはアラウーノです。
大変申し訳ないのですが、我が家では男は私だけです。私は小もすべて座って行っているため、このことについての恩恵を受けていません。
男性の小の飛び散りを気にされる家庭では、アラウーノの方が適しているでしょう。
ナノイー
アラウーノにはパナソニックお得意の消臭装置、ナノイーが付いています。実際にアラウーノとネオレストを使って、アラウーノのある個室の方が、においが少ないという感じはしません。
これはわが家では換気扇がしっかり回ってくれて、どちらの個室も臭いを効率的に吸い出してくれるからでしょう。換気扇が効率よく個室の空気を吸い出してくれないところでは、ナノイーの効果も感じられることでしょう。
値段
値段は以下の通りです。
アラウーノタイプ1 : 定価 33.5000円より
ネオレストAH2 : 定価 344,000円
定価ではほとんど違いはありません。しかし一条工務店のオプション価格は以下です。゜
アラウーノタイプ1 : 一条工務店オプション価格 108,100円
ネオレストAH1 : 一条工務店オプション価格 135,100円
ネオレストの方がアラウーノよりも27,000円高いオプション価格になります。
入居前の思い入れ
ここまでの記事を読んだ方は、内容がネオレスト寄りになっていることから、私がTOTOのファンで、ネオレストに最初から肩入れしていると思うかもしれません。しかしそんなことはまったくありません。入居する前はアラウーノに肩入れしていました。理由は、私がパナソニック信者だからです。
加湿器、洗濯機、シェイバー、クッキングヒーターなど、家にはパソニックの製品があふれています。パナソニックならば間違いないという考えがあり、機能を比較することもせず、一階二階の両方にアラウーノを設置する予定でした。
しかし二階にアラウーノを入れると、水圧が足りなくて水が流れない事態が起きる可能性があると、一条工務店から説明を受けました。(インターネット上の情報では、アラウーノを二階に入れた方もいるようです。しかし私の目の前で設計士さんがパナソニックとTOTOに直接電話で確認していましたから、間違いない情報だと思います)
しかしネオレストは水圧のブースター(?)が付いており、元々の水圧が低い二階でも、問題なく水を流せるということでした。そのような説明を受けたため、泣く泣く二階のトイレをネオレストにしたという経緯があります。
現在の評価
入居して使用しているうちに、「ネオレストの方が使いやすい」と思うようになってきました。便器の汚れが付きにくく、掃除しやすいのはネオレストです。しかしアラウーノの汚れの輪は、水位を下げてトイレ用洗剤を使って除去できます。水の中の汚れの膜は、漂白系のトイレ用洗剤を流し込んでおけば、きれいに除去できます。若干アラウーノの方が掃除はしにくいですが、掃除の手間が大きく変わるほどではありません。
しかしお尻洗いの機能については、圧倒的にネオレストが優れています。この違いはとても大きいです。この違いを知っていたら、我が家は一階も二階も、どちらにもネオレストを選んでいたでしょう。
私も入居して二つのトイレを比べる前は、お尻洗いの機能の違いはあまり気にしていませんでした。それほど大きな違いはないと思っていたのです。そもそもお尻洗いの水が痛くて使いにくいなんてことがあるとは、まったく思っていませんでした。
しかし実際は、機種によってとても大きな違いがありました。お尻洗いの機能は絶対に重要視する項目なのです。毎日の快適性が大きく変わってくるのですから。
アラウーノとネオレスト比較まとめ
アラウーノの良いところ
- ナノイーが付いている
- 便座を上げると水位が下がり、掃除しやすい
- 停電時でも乾電池を使って排水することができる
- 値段が安い
- 男性の小の飛び散りについてよく考えられている
- 排水時の音が静か
ネオレストの良いところ
- 便器に取れにくい汚れが付きにくい
- ウォシュレットの水が本当にやわらかで快適
- 除菌水は水だけで作られるので、洗剤を入れる必要がない
- 給水管が外に出ていない
- 座り心地がいい
- 陶器なので有機ガラスよりも硬く、掃除時に気にする項目が少ない
アラウーノファンの方には、少し気分の悪い記事になっていると思います。申し訳ありません。しかし先ほども書いたとおり、使ってみて感じた事実を書いていますので、ご了承ください。
我が家ではこのような感想を持っていますが、まったく違う感想を持つ方もいることでしょう。この記事の内容は、我が家で感じたことです。誰もが同じ感想を持つわけではないことも、念頭に置いていただくよう合わせてお願いさせていただきます。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。
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