実家の裏山から大木が倒れて来て、家の屋根を直撃し、瓦が2枚割れてしまいました。
裏山は他人の土地です。責任はだれにあり、どのように修理してもらうべきなのでしょうか?
火災保険で家の損傷は修理できますが、実家の場合は自分で修理しなければならなくなりました。
どのように修理するのか、またその修理にかかる費用を安くするためにはどうするのか、まとめてみました。
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家に木が倒れてきた場合の修理
裏山が自分の土地である場合
木が倒れてきた裏山が自分の土地である場合、自分で修理するしかありません。しかしこれは火災保険で直ります。
火災保険に連絡を入れれば、保証の内容にもよりますが、ほとんどの場合は無料で修理されるでしょう。
裏山が他人の土地の場合
倒れて来た木がどのような時に倒れたかで、土地の持ち主に保証してもらえるか、それともしてもらえないかが決まります。
法律では台風などの自然災害で木が倒れた場合は、木のある土地の持ち主は責任を負わなくてもいいとされています。しかしこれもちょっと難しくて、あくまで常に木が倒れて他人に被害を与えないように、しっかりと管理していることが前提です。
裏山の持ち主に、常に「お宅の木が倒れそうだから何とかしてほしい」とあなたが依頼していたとします。それを無視して放置し、台風で木が倒れた場合などは、土地の持ち主に修理代金を請求できることもあります。あくまで土地の持ち主は日ごろから、自分の土地の木が倒れないようにしっかり管理を続けており、普通の生活では考えられないほどの自然災害が発生し、その結果他人の家に害を与えた場合のみ木の持ち主は責任免除となります。
いずれの場合も火災保険会社に連絡すれば、保険会社が家を直すことにするか、それとも倒れた木の持ち主に費用を払わせるかは決めてくれます。自分で修理代を払う必要はありません。
わたしの実家の場合
今回の木の倒壊は、松の木が松くい虫の被害で腐ってしまい、倒れて来たものです。暴風があったわけではありません。
自然に倒れたのですから、土地の持ち主の責任は100%です。
しかし簡単に費用を請求できない状況でもありました。
実家は現在、誰も住んでいません。そのため高額な火災保険を払うのが無駄だと感じたため、火災保険を打ち切っていました。
火災保険が切れているために、自分で被害を与えた相手と交渉しなければなりません。そしてその相手は、実家から離れて遠くの都市で暮らしています。
電話番号は調べることができるとしても、現状確認やその後の保証をしてくれるかどうかは不明です。この相手が、少々問題ある人物なのです。
わが家の土地の一部に、隣の家が建っているのです。もちろん隣の家は他人の家です。
どういうことか簡単に説明すると、わが家が先に実家の土地を購入しました。その後でわが家の土地の一部を、別の人にも二重で売ったのです。許せる行為ではありません。
実家の土地は私の父親が購入したので、経緯はよくわかりませんが、実家の土地と隣家の土地は、今回木が倒れて来た裏山の持ち主の物でした。裏山の持ち主は、土地を二重に売るような悪質な人間なのです。不動産会社が間に入っていますが、土地の図面にはしっかり持ち主本人によって承認印を押されているので、知らないわけではないことは明白です。
さらにややこしいのは、父親に土地を売った不動産会社は倒産していますし、土地を売った本人は他界。その息子が裏山の権利を持っているようです。もしかしたら息子もまともな人間ではないかもしれません。交渉しても相手にならない可能性が高いのです。
もちろん徹底的な交渉をして、修理代金を払わせることは可能でしょう。しかしその場合は、大変な時間がかかると思われます。家から実家まで何度も車で行く必要も出てくるでしょうし、そのガソリン代と時間だけ考えても、自分で修理した方が安くなりそうです。
木が倒れて家が傷ついたことに対して、山の持ち主に文句を言うのは後回しにして、まずは家を直すことを優先しました。
簡易的水漏れ対策
まずは簡易的な水漏れ対策をしました。
幅広のビニールテープで、壊れた瓦を集めて補修しました。
その上からさらにガムテープで固めた画像です。これで少しの期間ならば、雨漏りがしなくなりました。
さらにその上にビニールシートを被せました。
瓦を止める針金やコンクリートブロックを使って、風で飛ばされないようにしてあります。
屋根の修理
その後、本格的に屋根の修理を行うことにしました。
おそらくこの修理は、業者に頼むと10万円以上は取られるでしょう。できるだけ安く上げる方法は、瓦を自分で取り換えることです。
瓦はインターネットでも売られています。しかも安価な物があります。
わが家で使う瓦は、紐丸5寸と呼ばれるものです。同じものを購入して、取り換えるだけで済みます。
安い瓦なら1,000円以下で買えます。2枚買っても2,000円以下で済みます。
しかし一つだけ問題があります。鬼瓦に突っ込まれている部分は、瓦を短くカットしなければならないようです。
矢印の瓦は短くしなければなりません。
できないことはないですが、とても面倒です。
そこで考えたのは、瓦を集めて瓦用接着剤で繋ぎ合わせる方法です。たっぷりと接着剤を塗布し、くっつければ問題なさそうです。
購入するのは瓦を繋ぎ合わせる接着剤だけです。ホームセンターで500円で購入しました。
これを使って瓦を繋ぎ合わせました。
ただし貼り合わせただけだと防水性に問題が出てくるかもしれませんので、張り合わせた部分には上からこってりと接着剤を追加で塗布しておきました。
少々見栄えは悪いですが、もともと外からはまったく見えない部分ですから、問題ありません。
わが家の場合は山に囲まれてほぼ死角になっている屋根ですし、だれも住んでいない家です。もともと屋根も汚いですから、雨漏りがしなければいいという感覚です。
とても汚い補修ですが、お金を掛けずに確実に雨漏りを防ぐことだけを考える場合であれば、こんな方法でも悪くないと思っています。
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瓦用接着剤は劣化しない
瓦用接着剤は、30年経ってもゴムのように柔らかくて接着力が落ちていません。つまり瓦の修理に使用しても、すぐにダメになることはなさそうです。
瓦が割れてしまった場合は、瓦用接着剤で割れた瓦を貼り合わせます。固まったら、内側から追加でこってりと張り合わせ部に接着剤を塗布します。うまくやればかなりきれいに仕上げることは可能です。割れたから即、瓦を購入しなければならないこともありません。
ただし瓦は決して高価な物ではなく、交換した方が手間も省けます。基本は交換を主として考え、どうしても瓦の色が合わない場合のみ、割れた瓦の補修にトライしてみましょう。
瓦修理は決して難しくありません。業者に依頼して高い費用を請求されるのはバカらしいですから、できることなら自分で修理することも考えてみましょう。