家を建てる予算を超えてしまった時の対処方法

家を建てる時、予算が足りなくなることはありませんか。

最初に出される建築費用の見積もりはハウスメーカーや工務店などと契約した場合、間取りができて設備も決めた時点で出されるものです。

その状態で予算オーバーとなったとしても、契約を破棄することは簡単ではありません。それまでに何度も長い打ち合わせをして、家の間取りや設備までも決めたわけです。打ち合わせもかなりの時間を要しています。それらをすべてリセットして、新たに一から新しいところで家を考え直すことは大変な労力を使います。

また、契約を破棄する場合、施工者側に違約金を支払う必要があることがほとんどです。

これらの理由で、ハウスメーカーや工務店と結んだ契約を破棄して一から家づくりを考え直すことは、現実的ではありません。

予算が足りなくなった場合、今契約している会社と建てる家が自分の予算内に収まるように考えなければなりません。

建築費用を下げるためには、何を変更していけばいいのかまとめてみました。

見直しをする順序

建築費用を下げるためには、何から見直していくのか、順番を決めることが大切です。

予算オーバーの場合、建築費用を下げる必要があります。下げるためには、建坪面積を削る。設備を変更、もしくは付ける予定の設備を諦めるなどの対応が必要になります。

どこを変更して建築費用を下げるのか、価値観は人それぞれなので、とても難しいです。

しかし変更するべきでないものも当然あるわけで、それを最初に仕分けの対象にした場合、入居後の生活が快適でないものになってしまいます。

家の快適性や利便性を損なうことなく、予算オーバーになった場合の対処をするために考え行く順序を交え、以下にポイントをまとめました。

1)家の性能に関わらない仕様の変更

まず最初に行いたいのは、家の性能に関わらない仕様の変更です。贅沢さを犠牲にするだけで、住み心地や快適性が大きく損なわれることがありません。

床材の変更

床材が無垢の板であれば、合板に切り替えることで費用を抑えることができます。

階段

オープン階段は高いです。普通のボックス階段にすることで、費用を抑えることができます。

窓の見直し

窓の見直しを最優先で行うと言っても、窓のグレードを落とすという意味ではありません。窓の機能を変えるということです。

窓には、引き違い窓と開き窓と、はめ殺し窓があります。

引き違い窓と開き窓は、開けることができますが、はめ殺し窓(FIX窓)は開けることができません。

開けられる窓を開けられない窓に変更することによって、コストダウンを図ることができる場合は最も最初に行うべきことです。(ハウスメーカーによってはどの窓を付けても価格が変わらないこともありますので、先に契約しているハウスメーカーに確認してください)

我が家ではトイレと浴室と洗面所に、開けることのできる開き窓を付けました。しかしこれらの窓を開けることはほぼありません。特にトイレの窓は、入居後一度も開けてないのです。

間取りや立地的な環境にもよりますが、開けることがあまりないと思われる窓は、FIX窓に変更しておくことをお勧めします。

窓の大きさが小さくなると価格が下がる場合は、窓の大きさを変えることもお勧めです。

勝手口をなくす

勝手口はとても便利に使えることもありますが、ほとんど使われないことも多いものです。空き巣の侵入経路を一つ増やすことにもなりますし、気密性や断熱性などの性能を落とすことにもなります。どうしても欲しいのでなければ、勝手口を止めてしまうことも考えてみましょう。

2)建坪面積を減らす

家の性能に関わらない仕様の変更をした後に、坪面積を減らすことを考えましょう。坪面積は少し減らすことができるだけで、大きく建築費用を下げることができるのでお勧めです。

収納部を少なくする

建築費用を減らすには、これが最も効果的です。まず削りたいと考えるのが、収納部ではないでしょうか。収納はお金を出しても買えと言われるくらい、大切なものです。しかし入居後に収納部が足りなければ、庭に物置を置くという選択肢もあります。物置に収納できるものがたくさんあり、庭に物置を置くスペースがあれば、収納部を削ることは間違いではありません。

トイレ、浴室、洗面所を狭くする

必要最低限の広さのトイレ、浴室、洗面所にすることも考えてみましょう。広い方が使いやすいですが、狭くても何とかなってしまうものです。私も賃貸住宅を4つ移り住み、随分と狭い浴室や洗面所の家で生活したこともあります。しかしすぐにその狭さに慣れてしまいました。トイレ、浴室、洗面所は狭くても意外に我慢できるものなのです。

建坪面積を減らすことについて

担当の設計士さんに相談すれば、設計士さんが具体的な建坪面積を減らすための案を提示してくれるでしょう。このことについて、少しだけ注意すべきことがあります。

どのハウスメーカーや工務店でも、設計士さんはとても忙しいものです。建坪面積を変更するということは、家全体の構造自体も大きく変わってしまうことが多いです。その場合、構造計算などもやり直す必要があり、とても手間と時間がかかるのです。そのため何度も何度もやり直すことが難しいです。

ハウスメーカーでも工務店でも、建築日程は最初に決めています。特に地元工務店では、一人の客の設計を終わらせる予定日を決め、次の客の予定を入れている場合もあります。建坪面積を減らした図面を作って、施主側に提示した場合、施主側がそれをダメだと拒否すると、設計士さんはとても困ります。

そのようなことにならないためにも、どこをどのように削って建坪面積を少なくするのか、慎重に事前打ち合わせをする必要があります。しっかりとどの面積を削るのか検討し、双方が納得した上で、図面がその通りになっていなければ、施工側(ハウスメーカーや工務店側)の問題です。その場合は文句を言って図面を作り直すことを要求してもいいでしょう。しかしあまり真剣に打ち合わせを行わずに設計士さんにすべてを任せ、図面ができた時点で文句を言うのは避けた方がお互いのためです。このことだけはしっかり考えておきたいところです。

3)家の基本性能に関わる部分を変更する

建坪面積は減らしたくない方や、建坪面積を減らし、さらに性能に関わらない仕様の変更をしても、それでも資金が足りない場合、最後の手段として家の性能に関わる部分をダウングレードするしかありません。

断熱材の変更

家全体の壁に入っている断熱材を安価なものに変更すると、建築票を下げられます。しかし冬に寒い、夏に暑い家になり、暖房費や冷房費が上がります。そして快適性も下がってしまうでしょう。断熱材の変更は、最後の最後にしたいものです。

窓のグレードを変更する

窓のガラスをトリプルガラスからツインガラスに変更するとか、樹脂サッシをアルミサッシに変更するなどのことで、価格を下げられます。

しかし窓は家にとってとても大切なパーツです。むやみに変更しないことをお勧めします。

ガラスの性能が落ちると、冬に結露が激しくなります。また、窓からの熱の出入りが激しくなると、冬には家全体がとても寒くなります。窓ガラスだけでなくサッシもとても重要で、アルミ製のサッシでは冬の結露がとても多くなってしまいます。

窓を変更して価格を下げることは、最終手段にしましょう。

まとめ

建築費用を下げるには、建坪面積を減らすことが最も効果的で大切です。とはいえ狭すぎて使いにくい部屋ばかりでも困ってしまいますから、設備などの変更も併せて考えていくことになります。

広さを犠牲にして設備などの快適性を取るか、それとも広さを取って、欲しい設備を諦めるか、どちらかを選ばなければならないときは、じっくり考えてください。住んでみなければわからないことも多いと思いますが、設計士さんとしっかり話し合うことも必要です。設計士さんは家を考えるプロなので、素人の客よりも深い知識と経験を持っているのです。迷ったら設計士さんの言葉を信用することも必要です。

皆さんがいい家を建てられることを願っています。