家の照明はどのようにして付けられているか知っていますか? 多くの照明は「引掛シーリングローゼット」というものに取り付けられます。
シーリングライトの金具を、この引掛シーリングローゼットに差し込んで回すと固定されます。名前の通りシーリングローゼットにシーリングライトの金具を引っ掛けるように付けているわけです。
取り付けの金具は照明器具の電源供給を兼ねています。差し込んで照明機器を40度ほど回すだけで固定され、使えるようになります。引っ掛けシーリングローゼットは、引っ掛けシーリングコンセントとも呼ばれることがあります。
新居で引掛シーリングローゼットを取り付けてもらい、入居後に自分で照明を購入して取り付ける場合は、対応する照明器具を購入すれば簡単に取り付けられます。今ある照明を交換したい場合なども、引掛シーリングローゼットの形状にあった照明器具を購入すれば、取り付けることができます。
この場合の電気工事士などの資格は一切必要ありません。
目次 (クリックで飛べます)
引掛けシーリングローゼットとは
日本工業規格(JIS規格)「JIS C 8310」に「シーリングローゼット」の定義が示されています。
[aside type="normal"]引掛シーリングローゼット 引掛シーリングキャップと引掛シーリングボディで構成され,引掛シーリングキャップの引掛刃で引掛シーリングボディの引掛刃用刃受部にかん合することによって,電気的及び機械的に接続ができるようにしたもの。[/aside]
簡単に説明すると、家庭用100Ⅴコンセントはプラグの形状が統一されていて、それに差し込むことで電気が流れて、冷蔵庫やテレビなどを使うことができます。
引掛けシーリングローゼットは一般的な100Ⅴコンセントと同じように、シーリングローゼットに照明の電源を差し込むことで、照明が使えるようになります。
照明用の差込口は統一されていて、どの照明機器も取り付けることができるようになっています。
ただし差込口は同一ですが、キャップの形状が何種類もあり、キャップの種類が違うと、購入した製品が取り付けられないのではないかと不安になる方もいると思います。 まずはキャップの形状の違いによるシーリングローゼットの種類を説明しておきます。
引掛シーリングローゼットは主に5種類
一般的な引掛シーリングローゼットは、現在5種類に分けられます。
角型
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角型のコンセントに照明を取り付けるタイプです。最も古くからあるタイプです。 コンパクトではありますが、照明との接触面が少ないので、安定しにくいデメリットがあります。
丸型
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丸型のコンセントです。
角型よりも照明機器との接地面が多いため、照明機器が安定します。
ツバ付き丸型
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丸型の縁に、つばが付いている物です。
ツバ付き埋込型
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二ヶ所に出ているハンガーと呼ばれる取り付け金具に、照明をネジで固定できます。このため引っかけシーリングローゼットの中では、最強の耐荷重を持ちます。
丸形埋め込み型
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上記のツバ付き埋込型に対し、でっぱりのないフラットな形状が特徴です。ハンガーで照明を支えるため、ツバ付き埋め込み型と耐荷重は同等です。特殊なシーリングライトを取り付ける時に使います。
どのくらいの耐荷重があるのか
電源供給金具は、取り付けるとシーリングライトの自重を支えます。どのくらいの重さのライトなら、問題なく使えるのでしょうか?
上記はパナソニックのシーリングローゼットの耐荷重を示したものです。
角型、丸形、ツバ付き丸形で、シーリングローゼットに直接電源供給の金具を差し込んで吊るす場合は3kg以下の物を選ばなければなりません。
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ハンガーに照明を取り付けるツバ付き埋め込み型と、丸形埋め込み型は、両側に飛び出しているハンガーで照明を支えることができるため、上記の3種類の物よりも重い、5kgまでのシーリングライトが取り付けられます。
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現在、引掛けシーリングローゼットはツバ付き丸型が主流
現在ではツバ付き丸形のシーリングローゼットが主流です。理由は、小型の照明ならばそのまま金具をはめ込むだけで取り付けることができる容易さがありますし、大型の照明は付属品やブラケットを追加することで、問題なく取り付けることができるからです。
つば付き丸形のシーリングローゼットが天井に付けられている場合は、耐荷重にだけ注意すれば、今売られているシーリングライトのほとんどの物が取り付けられるのです。
新築したわが家はシーリングローゼットだけを付けておき、入居後に照明を購入して自分で取り付けています。その記事が以下のリンク先にありますので、興味のある方は是非ご覧ください。 [kanren postid="7726"]
また、シーリングローゼットが角型などの一昔前の物が取り付けられている場合、シーリングローゼット自体を交換してしまうという方法もあります。
この場合は電気工事士の資格が必要になりますので、店に頼むか資格を持っている知り合いにお願いする必要があります。
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普通の人であれば、自分でシーリングローゼットを取り替えることはできると思います。単純な作業ですから、簡単に取り替えられるでしょう。
それほど難しくない作業で、万能のツバ付き丸形のシーリングローゼットに変えてしまうことができるのですから、やりたくなってしまう方もいると思います。
しかし一つ間違えるとショートを起こして火災につながることもあるため、自信があっても自分で取り付けないようにしてください。法律で罰せられるうえに、火災が起きるかもしれません。
照明タイプ別取り付け方法
ツバ付き丸形シーリングローゼットに、自分で購入した照明を取り付ける場合、大きく3通りの取り付け方があります。これは取り付けるシーリングライトの重さによって変わると考えてください。
小型、ドーム型、大型の3つに分けて、取り付け方を紹介します。
小型のシーリングライトを取り付ける場合
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小型のシーリングライトは、シーリングローゼットに電源供給の金具を差し込んで回すだけで固定され、取り付けが完了です。わずか3秒で取り付けられます。
上画像のシーリングライトの大きさは、17cmで、とても小さいです。200gですから、まったく重さは問題ありません。
7wの明るさですから、5畳以下の収納部屋などに最適です。
海外製の安いシーリングライトなどをインターネットで購入した場合は、説明がないことが多いです。
しかし下画像のように、小型の物ならばほとんどどの引掛シーリングローゼットでも取り付けられます。 照明本体を別で支えることなく、照明に付いている金具で支えることができる小型のタイプの物ならば、どんなタイプの引掛シーリングローゼットでも付けられます。
ただし物によっては照明と天井に少し隙間ができることもあります。とはいえ隙間は多くても1cm程度。シーリングライトは天井に付けていますから、まったく目立ちません。
隙間が気になることはまずありませんので安心してください。
おすすめ
17cmと小型で取り付ける場所を選びません。アイリスオーヤマで販売しているため、海外の知らないメーカーの販売ではないところは安心できます。そして安いです。
購入して使っていますが、4畳の部屋なら十分明るく、快適に使えています。6畳以上だと少し暗く感じるかもしれません。
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ドーム型の照明を取り付ける
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リビングなどの広い空間にシーリングライトを取り付ける場合、ある程度の明るさが必要になります。ドーム型のシーリングライトは、明るくてきれいに光が広がるので、6畳以上のあらゆる部屋に最適の選択です。
ドーム型の照明を去りつける場合、ツバ付き丸型であれば、問題なくほとんどの物が取り付けられます。
取り付け方法は、アタッチメントを使った取り付け方になります。
ドーム型の照明機器は、角形などの古いタイプのシーリングローゼットには取り付けられないことがありますので注意してください。
ドーム型のライトは、直径が30cm以上あるものが多いですが、意外に軽くて3kgないものがほとんどです。ドーム型はツバ付き丸型以外のシーリングローゼットでは、簡単に取り付けられません。
つば付き丸型以外の場合は、ライトの販売店に取り付けられるかどうかを確認してください。
おすすめ
おすすめはZEEFO JAPANというところで発売しているドーム型シーリングライトです。
中国製のとても安価なシーリングライトですが、品質に問題はまったくありません。
この製品で、特に性能的に良いと思われるところを紹介しておきます。
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- 明るさを12段階にリモコンで変更できる。
- 15/30/60分後に自動で消灯するお休みタイマーが設定できる
- ランプ寿命が50,000時間もある。
- 照明の中に虫の入り込む隙間がない。(これは意外に大切なポイントですよ)
- 購入日から1年間の保証が付いている。
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とても安価ですが、調光機能もタイマー機能もある素晴らしい製品です。安くて多機能な物を探している方は、これを買っておけば間違いありません。
大型の重いシーリングライトを取り付ける
賃貸住宅に取り付けることはお勧めできませんが、新築した一戸建てには、大型のおしゃれなシーリングライトを付けることがおすすめです。
ドーム型ではおしゃれさがないと思っている方は、たくさんのおしゃれなシーリングライトがありますから、探してみましょう。
ツバ付き丸形のシーリングローゼットならば、ライトに付属している金具を天井に付けることで、重いシーリングライトも取り付けることができます。
ただし天井に金具をボルト止めする必要があります。このため賃貸住宅には不向きなのです。
重いシーリングライトにはプラケットが付属しています。例えばツバ付き埋め込み型では、図のようなブラケットをローゼットのまわりに取り付けます。
この黒い金具がしっかりと天井に取り付けられ、思いライトを支えます。シーリングローゼットは電源を供給するだけになります。
ここではツバ付き丸型を例に出して紹介していますが、シーリングローゼットだけで支えられない重いシーリングライトには、多くの場合、どのようなタイプの引っ掛けシーリングローゼットでも付けられるようなブラケットが付属しています。
パナソニックやコイズミの照明器具は、ほぼすべての製品は、どんなシーリングローゼットでも取り付けられます。購入する場合は、どのような引掛シーリングローゼットならば取り付けができるのか、すべて説明がされていますので、確認すれば間違うことはありません。
おすすめ
ファンライトが大好きな私は、コイズミのファンライトをおすすめしておきます。
わが家のリビングにはこのファンライトを付けました。ファンの回転も変更でき、とても豪華に見えます。来客者にもとても評判がいいです。
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まとめ
新居で照明を付ける場合、今ではダウンライトを付けることも多いですね。しかしウォークインクローゼットやシューズクロークなどの照明は、おしゃれさなどは必要ないこともあるはずです。
また、賃貸住宅で安価なシーリングライトを購入する場合、部屋が4~5畳までなら先ほど紹介した小型シーリングライトが最適です。
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このシーリングライトは、どんなシーリングローゼットでも取り付けられます。
ツバ付き丸形のシーリングローゼットを付けておけば、安価なシーリングライトを購入して取り付けることができます。
ツバ付き丸形のシーリングローゼットが付いている賃貸住宅で、明るさも問題なく使えるのは、やはりドーム型ですね。
先ほども紹介させていただきましたが、新築のわが家に取り付けたおしゃれなシーリングライトの紹介記事が以下のリンク先にあります。興味のある方はご覧ください。👇
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新築時にはダウンライトを付けることが中心になりつつあります。確かにダウンライトはおしゃれです。天井に照明機器の出っ張りもなく、フラットな天井になってすっきりします。ダウンライトを新築時に付けるメリットはたくさんあります。
しかしダウンライトも、光の広がりがないため、付ける位置を間違えると、明るすぎる場所や明るさが足りない場所が出てきます。
簡単に照明機器を取り換えられる、シーリングローゼットを付けておき、後から好きな照明を選ぶ方が、満足できる家になることもあります。
これから家を建てる方は、それも考慮しながら家づくりを考えてみてはいかがでしょうか?