災害でガスと電気の供給が止まった場合、IHクッキングヒーターやガスコンロなどの、キッチンに付けられた調理器具を使うことができません。
このような場合のために、ガスと電気の供給がなくても簡単な調理ができる器機を保有していると災害時にはとても便利です。
キャンプやバーベキュー等に使うコンロを購入しておくといいのですが、ガスやガソリンなど様々な燃料を使うたくさんの種類があり、何を選んでいいのかわかりにくい人もいると思います。
災害時の緊急用として、わが家ではどのような調理器を持っていればいいのか考えてみました。
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IHクッキングヒーター
大出力の太陽光発電パネルがあれば、小型のIHクッキングヒーターがあれば調理ができます。
小型の物でも発する熱量は高いので、普通の料理に使用するなら難なくこなせます。太陽光発電パネルの発電量が、IHクッキングヒーターの消費電力よりも大きければ、IHクッキングヒーターを使って室内で調理することがおすすめです。
ただし天気が悪くて太陽が雲に隠れている場合は、太陽光パネルの発電量は格段に落ちます。天気が悪いときはIHクッキングヒーターは使えないと考えた方がよさそうです。
天気のいい昼間限定で、太陽光パネルが家に設置されている家庭では、IHクッキングヒーターを使ってみましょう。
IHクッキングヒーターを使うことをおすすめする理由は、家の中で窓を開けて換気をしなくても、調理ができるからです。
近年建てられた家は、気密性がとても高いです。そのため火を使う器具を利用しなくても、24時間強制的に空気を入れ替える換気のための器機が稼働していなければなりません。電力がシャットダウンされた災害時には、24時間換気装置も止まっています。その状態で、室内での火器を使った調理を行うと、酸素不足になって最悪は人が死に至る可能性もあるのです。
その点IHクッキングヒーターは火を使いませんから、家の中で安心して調理ができるのです。
発電力の高い太陽光パネルが家に設置されていて、天気のいい昼間限定になりますが、条件が満たしている場合は、IHクッキングヒーターを使って調理することが一番のおすすめです。
お目勧めの機種は、パナソニックKZ-PH34です。
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わが家ではこの前モデルであるKZ-PH33を便利に使っています。
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安価なガスコンロ
災害時の調理で最も手軽に使えるのは、安価なガスコンロです。2,000円くらいで購入できますし、使い方も簡単です。
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先ほどのIHクッキングヒーターと違い、電気の供給が止まって家の24時間換気システムが停止した状態では、家の中でガスコンロを使うことは避けましょう。酸欠になる可能性が高くなります。
それ以外にも安価なガスコンロは、火力がやや弱いです。また非常時には家の外で使うことになりますが、風が強いとすぐに火が消えてしまったり、炎が風で横に流れてしまい、うまく調理ができないこともあります。安価な物はあまり大型の鍋などを置けないこともあります。
それでも非常用に一家に1台持っておくと、いざという時にとても助かると思います。使わずに放置しても基本的にメンテナンスがまったく必要ありません。
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アウトドア用ガスストーブ
本格的な登山用にも使えるガスストーブを非常時に使うという選択肢もあります。アウトドア用のガス調理器は、「ストーブ」と呼ばれていますので、ここでもストーブと書かせていただきます。安価なガスコンロが2,000円程度のところ、アウトドア用ガスストーブは10,000円くらいすることもあります。
しかし本格的なものを一つ購入すれば、登山やバーベキューの時に主力として使え、災害時などにも使えるのでかなり便利です。
アウトドアでも安価なガスコンロを使うことはできますが、それの一番の問題は、大きいことです。
アウトドアでのバーベキューは、荷物をたくさん持っていく必要があります。少しでも荷物を減らした方が、パッキングも持ち運びも簡単になります。そのためには、大きなガスコンロよりも度残にも使える本格的なガスコンロの方がいいことは間違いありません。
野外バーベキューをしようと考えている方は、小型のガスストーブを買っておけば便利です。
アウトドアでも使え、災害時の非常用にも使えるので、少々値段が高くても買う価値は十分あるでしょう。
アウトドア用のガスストーブには、使うガスカートリッジの種類が様々です。CB缶を使う機種にすると、ガスカートリッジの調達がどこでもできます。コンビニでも購入が可能なので、アウトドアで使う時も災害時にも、燃料が手に入れやすいです。
CB缶を使うガスストーブでは、SOTOのフュージョンST-330がおすすめです。小型軽量で高性能のため、本格的な登山でも使える逸品です。使いやすいので非常時にアウトドアに詳しくない女性でも簡単に使えるでしょう。
予備知識としてガスコンロに使うガスカートリッジのCB缶とOD缶の違いについて、バーベキューにおすすめはガスコンロ(ガスストーブ) ガスボンベのCB缶とOD缶の違いとおすすめ機種という記事を書いていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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ガソリンストーブ
災害時に使う調理器は、IHクッキングヒーターや、ガスコンロ(ガスストーブ)があれば問題ありません。しかしガスカートリッジが尽きてしまった場合などには、別の調理器があると便利です。
そのような場合の使えるガソリンストーブを紹介します。
ガソリンストーブはホワイトガソリンという、ストーブ専用のオクタン価の高い高価なガソリンを使うモデルがほとんどです。
しかしホワイトガソリン専用のストーブでは、災害時にはあまり役に立たないのです。ホワイトガソリンは、アウトドアショップなどの特定の場所でないと購入できないからです。災害時に燃料(ホワイトガソリン)を手に入れることは、まずできないと考えた方がいいでしょう。
現在では無縁レギュラーガソリンを使えるストーブが、中古で発売されていることがあります。
あくまで非常用と考えた場合、ガソリンストーブは無縁レギュラーガソリンを使える物を購入しましょう。自家用車を所有している家庭であれば、自分の車からガソリンを抜いて燃料にできます。町中のガソリンスタンドで、ガソリンを購入できることがあるかもしれません。
ガソリンストーブは火力がガスストーブよりも強い半面、弱い火(とろ火)にすることがしにくいという欠点があります。とろ火にすると火力が安定せず、使えないこともあります。
使った後もメンテナンスが必要ですし、ガソリンを入れっぱなしで置いておくことも避けた方がいいです。少々メンテナンスも使い方も知識が必要なため、慣れていない人には使いにくいです。
非常時にはガスコンロがあればほとんどの場合が事足りると思います。あくまで長期にわたってガスや電力が復帰しない時に、ガスカートリッジが尽きた場合のみに使う手段として考えると、あまり必要性は感じられません。
ちょっとマニアックな無鉛ガソリンが使えるガソリンストーブについて記事を書いています。
興味のある方はぜひご覧ください。
木炭コンロ
木炭コンロは説明するまでもなく、木炭に火をつけて使う物です。
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上に挙げたガソリンストーブと違い、着火燃料の木炭は、長期保存しても劣化がありません。災害用に保存するには、うってつけの火器燃料です。
火力が安定しないことと、使用後の後片付けが大変だというデメリットはありますが、災害用に木炭コンロを買っておき、木炭を備蓄しておくことは有効です。
木炭は6kgで1,000円程度ととても安価です。最悪はその辺にある木切れでも燃料にできます。
災害用調理機器と燃料を安価にそろえるのであれば、木炭コンロを購入しておくことは、悪くないと思います。
コンロは様々なメーカーから発売されていますが、どれでも大差ありません。安い物を購入しておけば、災害時の非常用にも活躍してくれるでしょう。
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固形燃料
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、固形燃料で調理もできますし、米を炊くこともできます。
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固形燃料を使用し、メスティンで調理します。
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あまり厚手の鍋や鉄板だと、固形燃料自体が発する熱量が少ないため、うまくいかないことがありますので、薄手のメスティンのような器具で調理することをおすすめします。
1~2合の米であれば、ミスティンを使えば固形燃料一つで炊くことができます。
固形燃料も安いので、いざという時のためにいくつか用意しておくといいかもしれません。
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まとめ
わが家ではここに挙げた製品をすべて所有しています。そのため災害時に電力やガスの供給が止まっても、かなりの日数は調理を問題なく行えます。しかし災害時に停止した電力やガスの復旧は比較的早いので、1ヶ月もの間、非常用調理具を使うような場面はまずないと思います。非常用と考えるのなら、1種類の物があればいいでしょう。
この中で上げたどれかを持っていれば、非常用には問題なく使えるでしょう。お好みで選んでください。
どれか一つだけ選ぶとしたら、私はガスコンロとガスカートリッジを10缶ほど持つことにします。ガスカートリッジは長期保存も聞きますし、使い勝手もいいからです。
どこでもガスカートリッジが手に入れられる利便さから、CB缶の物を選ぶといいでしょう。アウトドアでも使う場合はSOTO(ソト) レギュレーターストーブ FUSION(フュージョン) ST-330を、アウトドアでは使わないで非常用とだけ考える場合は、イワタニ カセットフー 達人スリム 【うす型コンロ / 高さ74mm】 CB-AS-1 をおすすめします。
災害はいつやってくるかわかりません。非常用の調理器は一つは購入しておくと安心ですよ。
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