家の知識

2×6工法(2×4工法)の特徴と欠点  一条工務店i-smartの床板

一般住宅の木造建築の工法は、いくつかに別れています。

柱を立ててから家を作っていく在来工法に加えて、近年では2×4や2×6工法の家も増えてきています。

2×4や2×6工法は、高品質な家ができるという認識も広まっているようですが、どのようなところが2×6工法は優れているのか、また欠点はないのかをまとめてみました。

2×4工法や2×6工法とは

最初に2×4工法や2×6工法とは、どのようなものなのか説明します。

何本も木を縦に配置してそれに板を付けて壁を作ります。

その壁と床で強度を持たせる工法です。

従来工法では、柱で家を支えることになりますが、2×4工法や2×6工法では、壁で家を支えると言われています。既定の木材を使って頑丈な壁を作り、それを組み合わせて家を作ります。

一条工務店の「箱型モノコック構造の強さの秘密」という説明がとても分かりやすいので、リンクを貼っておきます。

一条工務店/「夢の家」モノコック構造

使われる木材の寸法

わが家では2×6工法での建築となります。

2×6工法に使われる木材は、断面の寸法が2インチ×6インチの木材を使っています。使われる木材の寸法から、2×6工法と呼ばれています。

1インチは25.4mmなので、2インチは50.8mmで6インチは153.4mmとなります。

2×6工法の場合、50.8mm×152.4mmの木材を使うことになるはずなのですが、実際は38mm×140mmの木材が使われています。

これは日本農林(JAS)規格があり、上記の寸法の木材が、2×6インチのものだと定められているからです。

日本の2×6工法で使用されている木材は、単純にインチの2倍と6倍の寸法ではないのです。

ちなみに2×4工法では38mm×89mmの木材が使われます。

2×6工法の利点

※読みやすさを考え、2×※工法の中でも近年多く使われているのは2×6工法のため、ここからの表記は「2×6工法」で統一させていただきます。

2×6工法の一般的に言われている利点について、私の意見を書かせていただきます。

「省令準耐火」にできるため、火災保険が安くなる

これは間違いありません。在来工法で建てた実家の保険料と、今回建てたi-smartでは保険料が違い過ぎます。省令準耐火の住宅と認定されると50%から60%もの保険料の割引があります。35年一括払いであると、50万円以上の違いが出ることがあります。これはかなり大きいですよね。

施工精度のばらつきが少ない

壁を組み合わせていくだけの2×6工法ですから、正しく組み立てれば施工精度のばらつきはかなり少なくなるでしょう。

しかし簡単に組み立てていくがゆえに、問題もあります。

上棟初日の壁組み立てを適当に行われてしまうと、その後のすべての工程にも影響が出るし、高気密の家にはなりません。

もちろん2×6工法のハウスメーカーも組み立て初日がその家の性能を決める大切な工程だとわかっていますから、しっかりやってくれるはずです。

確実にマニュアル通り組み立てられれば、とても性能のいい家に仕上がるでしょう。

家全体を組み立てる工程が簡単ですから、工事のミスも少なくなります。この点でも品質のいい家が建ちやすいと考えていいでしょう。

2×6工法の欠点

間取りに制約が多く、好みの間取りが出来ない

強度を考えなければどんな間取りでもできると思います。

しかし現在の2×6工法の家を建てるメーカーは耐震強度一定以下にならないように間取りを考えます。

必然的に間取りの自由度は低くなります。

太い柱で強度を保つ在来工法は、柱が強度の要です。柱があれば、壁がなくてもある程度の強度を保てるのです。

しかし2×6工法は、壁で強度を保ちます。その壁がドアなどの開口部で広がると、強度が格段に落ちます。安易に開口部を広げられません。

つまり在来工法のほうが、広い開口部が得られるのです。大きな窓を付けたり、室内に広い引き戸を付けたりする場合は、在来工法のほうが間違いなく有利です。

壁で支える2×6工法は、壁に広い開口部を設けられないので、必然的に間取りの制約が多くなります。

間取りの自由度については、「あまり気にならない」という人もいるでしょうが、人によっては「この程度の希望もかなえられないのか!」と憤りを感じることもあるようです。

ハウスメーカーを選んで契約までしてしまったら、途中解約はお金がかかることがほとんどです。

間取り打ち合わせ中に2×6工法の家の間取りの自由度が自分たちの希望に沿わないことで不満だらけになると、家づくりが楽しくないものになってしまいます。

どのくらい間取りの制約があるのかは、契約して間取りの打ち合わせをしなければ、よくわからないことは間違いありません。

2×6工法のハウスメーカーと契約する前に、多くの情報を集めて、間取りの制約について勉強しておくことをおすすめします。

リフォームが難しい

2×6工法は、その家独自の壁の強度計算をしています。強い加重が加わるところには、壁の中の木材の本数が多いものを使うのです。一条工務店ではこれを耐力壁と言っています。

すべての壁に対して強度計算がされ、それに基づいて使われる壁が違うことがほとんどです。そのため安易にドアを増やしたり、部屋を広げたりする大規模なリフォームはできないことが多いのです。

2×6工法では、壁取り去るような大規模なリフォームは、できないと考えておいた方がいいと思います。

リフォームに大きな制限がかかることが、2×6工法の欠点の一つです。

施工中の雨に弱い

これが最も私の気にしていたところです。在来工法は柱を立ててそのあとに屋根を付けます。そして最後に壁や床板を張ります。

屋根がない状態では壁や床板は付けられることがないので、雨が降られても壁や床板が濡れることがないのです。

しかし2×6工法では最初に床板を設置し、その上に壁などを組み上げていくのです。屋根がない状態で床板が付けられるので、雨が降ると床板が濡れてしまうのです。

土台に柱や壁などを組んでいく上棟は、雨が降らない日を選んで行われます。2×6工法では、上棟後数日間に、天気予報で雨が降らない日を選ばなければなりません。屋根が付くまでには、何日かかかるからです。

上棟初日だけ雨が降らなければいいという在来工法に比べて、上棟から数日は雨が降らないほうが望ましい2×6工法は、上棟の日を決めるのには大変です。

上棟してから屋根が付くまでに雨に降られてしまうこともあり、その場合は床板を含めた土台はずぶ濡れになります。

私が建てた一条工務店i-smartは、上棟してから屋根が付けられるまでに雨に降られたとしても、床板は品質劣化のほとんどない合板を使っています。このような場合でない限り、2×6工法で、上棟後屋根が付くまでに雨に降られると、ちょっと気になるところです。

これが2×6工法の大きな欠点です。


以上、2×6工法の利点と欠点について紹介させていただきました。

2×6工法の欠点の中で、最後に紹介した「施工中の雨に弱い」という問題は、運にも左右されるためどうしようもありません。この欠点がとても気になる人はいるようです。

一条工務店i-smartの床板が、上棟中に雨に降られて濡れてしまった場合でも、品質問題が起きないことをメーカーのHPでは紹介されています。

しかしそれでも、そのことが本当かどうか、疑う人もいるでしょう。

そこでここからは、私が一条工務店i-smartで使われている床材が、本当に雨に濡れても問題かどうかをテストした、珍しい実験結果を紹介します。

i-smartの床機材は本当に雨に耐えるのか?

2×6工法で建てられる家は、上棟が始まって屋根が付くまでに、通常2日以上かかります。この間に雨が降ると、内部がずぶ濡れになってしまいます。

長ければ屋根が付くまでに3日以上かかってしまう場合もあります。屋根が付くまでの間に、雨が降ることは珍しくありません。

壁が濡れることはあまり好ましいことではないですが、それよりも気になるのは床板です。

床板が濡れないようにするため、上棟日を決定するのは天気予報で、上棟後数日間は雨が降らないことが確認できた場合になります。

それでも天気予報に反して屋根が付くまでに雨が降ってしまうこともあります。そのような場合に、床板に問題は起きないのでしょうか。

2×6工法について

2×6工法で上棟初期の雨は何が問題なのか、先ほどよりももう少し詳しく説明しておきます。

建築中で屋根が付いていない状態では、雨が降れば家の内部が濡れてしまうのは当たり前のことです。

在来工法でも、屋根が付くまでの間は建築中の家は内部までずぶ濡れ状態です。柱などが雨でぬれてしまうのは想定内で家は建てられています。

在来工法では、屋根が付いてから床板を張ります。そのため濡れるのは柱だけですが、2×6工法では、構造上最初に床板を張ることになります。

基礎工事が終わって土台を乗せたあと、床板を張ってから上棟が始まります。土台接地から上棟して屋根が付くまでは、床板が雨らさらされることになります。

つまり2×6工法では、土台設置から上棟して屋根が付くまでの間は、雨が降ると床板が濡れてしまうのです。

なぜ柱よりも床板が濡れる方が問題なのかと言うと、床板は合板を使います。合板とは、複数の木材を接着剤で固めて作る板のことです。

複数の木材(板)の結合には、接着剤が用いられます。雨に濡れた場合、この接着剤が緩んで、張り合わせた板が剥離する懸念があります。2×6工法では、上棟開始から屋根が付くまでの間に、雨に降られない方がいいのです。

しかし一条工務店i-smartの桁上に使われる板は、雨に濡れても問題ありません。

一条工務店の外壁、床、桁上、野地板に使用されている合板は「構造用合板」というものです。日本農林規格(JAS)特類の認定を受けた合板を使用しています。

この合板は、熱湯で72時間煮沸しても問題ない、完全耐水性を有する合板だということです。

雨が降って濡れた程度では、品質にはまったく問題ないとされています。

雨に濡れても問題ない桁上ですが、念には念を入れて、一条工務店では以下のような雨対策をしています。

床板の雨対策①

一条工務店では、土台に貼られた床板が雨に濡れないように床板を張るとすぐに、養生のビニールを前面に貼り付けます。

さらにビニールシートで全体を覆います。

これで上棟までは土台と床板が雨に濡れる心配はありません。

床板の雨対策②

床板にビニールが貼られたまま上棟はできません。

床板の上に、壁が直接置かれて固定されるためです。壁の設置される部分はビニールを剥がさなければなりません。

ビニールをすべてを剥がして上棟が行われるようですが、わが家のようになるべく養生のビニールを、全部は剥がさないで、必要な部分だけはがして、上棟が行われることもあります。

こうすればもし屋根が付くまでに雨に降られても、ビニールの貼られた部分は濡れません。

しかし雨が降れば養生のない部分は濡れてしまいます。

上棟が始まってからの雨

上棟が始まってから屋根が付くまでが、最も雨が降ってほしくない時ですから、一条工務店でも天気予報で雨の降らない日を選んで上棟日を決めます。

それでも雨に見舞われてしまうことは、時々あります。

床板が雨に濡れてしまうことも考えて、先ほども紹介したとおり、一条工務店では、水に対して耐久性のある床板を使用しています。

ネット上には2×6工法の上棟時、雨に濡れてしまったことを紹介する記事が見られます。一条工務店の建築現場で、床板に剥がれがあると思わせる情報も見られます。

しかしi-smartの床板は問題ないとされています。

どちらが本当なのか知りたかったため、濡らして乾かすことを繰り返し、合板に剥がれなどが発生しないかを確認してみました。

使う合板は、一条工務店の現場監督さんにお願いして、会社公認のもとで、正式に頂いたものです。

テストしてこのブログで結果を載せることも、一条工務店では了承してくれました。上棟時に1週間連続で雨に降られる以上の状態を疑似的に作り、板の変化を確認しました。そして一条工務店の2×6工法で使う構造用合板は、雨に濡れても問題ないことが確認できました。

本当は画像等で詳細な様子をお見せしたかったのですが、近年のブログ運営者の責任について考えると、私には少々荷の重い問題でしたので、簡単な言葉だけで紹介させていただきました。

しかしこれだけははっきり言っておきます。一条工務店で使われている構造用合板は、上棟時の雨程度では剥離することなく問題ありませんでした。

ネットの中には一条工務店の桁上が剥がれたような情報もありますが、私のテストした結果をもとに話をさせていただきますと、一条工務店の床板は、濡れても問題ないと結論付けてもいいと思います。

まとめ

以上、2×6工法の利点と欠点、そしてi-smartの床板の耐水性について紹介させていただきました。

この記事がどなたかの参考になれば幸いです。

 

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