子供の能力について、遺伝は関係なく育て方で伸びるという考えもありますし、すべて遺伝だと考える人もいます。
実際にどちらなのか、知りたいと思う人もいるでしょう。
わが子が3歳になって感じているのは、「遺伝」と「育て方」のどちらかでなく、両方で能力が決まるのではないかということでした。
子供の能力は遺伝で決まるのかもしれませんが、その能力が発揮できるかどうかは、育て方によると思うのです。子供が持って生まれた素質を、100%発揮できるようにしてあげることが、大切ではないでしょうか。
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遺伝的要素と育て方の要素
わが子の能力について、育て方と遺伝の両方で考えてみます。
まずは最初の例として、高速ハイハイについてです。
わが子は高速ハイハイをしました。そのスピードはすさまじく、1秒間に120cm移動するほどの超高速ハイハイでした。
わが子のハイハイ動画をご覧ください。
これは遺伝的な要素があるとは思います。私(父親)が多動性障害気味の人間で、いつも移動時に走っているのです。妻が大きなスーパーやショッピングモールなどで、一時的に別れた私を探すのは簡単だそうです。見える範囲で一番早く移動している人間が、100%私なのだそうです。
このようないつも速く動くのが当たり前の性格から生まれたわが子ですから、ハイハイも速くなろうという潜在意識が脳に刻まれていて、速いハイハイができたと推測しています。
高速ハイハイはできる子供もできない子供もいますが、できる遺伝的条件は以下です。
- 速くなろうという強い意識があること
- 速くなるためにどうすればいいのか乳児期に考えられる知能が育っていること
- 速くなるために考えたことを実践できる運動神経があること
- 速くなるために苦しくても練習する根性を乳児期に持っていること
このように遺伝的要素を上げると、めちゃくちゃなことを書いていると思う方がいるかもしれませんね。0歳児が速くなろうとする意識を持ち、練習することができ、速くなるためにハイハイのやり方を工夫するなんて、ありえないと思うかもしれません。
しかしそれができるからこそ、1秒間に120cmも進むハイハイができたのです。これはせっかちであり研究熱心であり努力ができるという親の性格や能力が、見事なまでに遺伝したのだと私たち夫婦は考えています。
知能についてですが、わが子の親である私の知能の発達は、とても早かったのです。ハイハイしている時期(1歳前後)の記憶は、しっかり残っているという特殊な人間です。その時に物の掴み方や撫で方を、一生懸命考えていた記憶があるのです。
ズリバイをハイハイと区別した場合、わが子がズリバイからハイハイに変わったのは、0歳7ヶ月の頃でした。始めたばかりのぎこちないハイハイの動画を見た時、私は「この子は間違いなく自分の子供だなあ」と思い、その動画を何十回も見たのです。それが以下の動画です。
この動画を見て、わが子は絶対にすごいスピードのハイハイをするようになると確信しました。ハイハイが速くなりたいという意識が、強烈に伝わって来たからです。
でも、もしかしたらそれは、私にしかわからないことかもしれませんね。
ここからが重要なのですが、私はわが子に対して、ハイハイが楽しく思う存分できるように、LDKのテーブルを取り去り、ジョイントマットを敷き詰めることにしました。ジョイントマットがあるのでハイハイしてもひざを痛めることはありません。思う存分ハイハイできる広い空間を、わが子に与えました。
これが私の子育てなのです。ハイハイが好きで高速ハイハイができると確信したとしても、テーブルを取り去ってジョイントマットを敷き詰めた広い空間を与えるような親は、おそらくあまりいないと思います。
わが子が生まれる2ヶ月前に、新しい家に入居しました。その家は私が自分で設計したものです。子育てのために考え抜いたレイアウトにしてあります。ハイハイのしやすい広い空間ができるように考えてあったのです。
ダイニングテーブルがなければ、大人は生活がしにくくなります。それでもわが子のためを考えて、大人の生活を犠牲にしました。こんな考えで育てたことで、わが子は超高速ハイハイができるようになったのです。
高速ハイハイできる素質がなければ高速ハイハイすることは無理なのでしょうが、親が高速ハイハイをさせるつもりで育てなければ、わが子は高速ハイハイをしていないでしょう。つまり遺伝と育て方と、両方がなければ(親称)【世界最速のハイハイする子供】は誕生しなかったのです。
親の育て方が子供の素質を引き出したのだと思っています。
わが子が何も掴まらずに歩きだしたのは生後10ヶ月の時です。乳児期の運動能力はかなり高かったと思いますが、歩き始めの時期がそれほど早いわけではありません。これは親により意図的に歩く時期を遅らせたためなのです。
たくさんのハイハイをさせると能力が上がると信じていたため、つかまり立ちを阻止したうえで、歩く楽しさを教えないようにしました。この結果、超高速ハイハイができるようになったのです。
超高速ハイハイは、手足が完璧に同調して高速で動かせないとできません。この動きはとても高度な能力を必要とします。0歳児にそのような高度な動きさせるようにしたことで、運動能力は大きく向上したと私は思っています。
わが子の高速ハイハイは速いですが、同じように高速ハイハイできる赤ちゃんも、もっとたくさんいてもおかしくないと思っています。高速ハイハイする素質のある子供でも、親が「高速ハイハイさせたい」と考えて楽しくハイハイできる環境を整えない上に、早い時期に歩かせてしまえば、高速ハイハイはできないままになってしまうのです。
究極のバランス感覚
高速ハイハイしたことと同じように、子供の能力が大きく向上したと思える事象が、他にもあります。
わが子は1歳2ヶ月で走り始めました。自分でコントロールできないスピードで走るので、いつも転倒していました。転倒しても部屋にはジョイントマットが敷いてあるので、怪我をしません。わが子は3歳までに1万回は転倒したでしょう。
歩き始めのまだ足元もふらつく状態で走るので、転びます。もちろんわが子も転ぶのは嫌なので、転ばないように頑張りました。その結果バランス感覚を1歳前半で磨くことができました。転倒することを気にして、走らせないようにしていたら、わが子のバランス感覚は伸びてなかったかもしれません。
妻はわが子がまだ1歳1ヶ月時に、玄関スロープを歩かせています。転倒して額を怪我しました。それでもわが子はここまでに転倒することに慣れていたので、坂を歩くことが嫌いになりませんでした。
そのような育て方をしていたら、1歳3ヶ月では足元がデコボコの急斜面を走り下りるようになりました。
わが子のすごいのは、足元が悪いのに足元を見ないで走ることです。凹みに足を取られてバランスを崩しても、瞬時に対応できる自信があるからです。
わが子が1歳3ヶ月でデコボコの斜面を走り下りられるのは、父親から受け継いだ能力があるからでしょう。しかし1歳前半の子供に、急斜面を走り下りることをさせる親は、まずいないと思います。
無茶なことを喜んでする子供と、それを見守る親がいるからこそ、わが子のバランス感覚は磨かれたのだと思います。
このようなことをしていたので、わが子は1歳9ヶ月で、ストライダーで究極のバランス感覚を見せてくれるようになりました。
家の中でストライダーを乗り回させることは、させてみると分かるのですが、壁際で転倒すると壁で頭を打ち付ける恐れがあります。
走っている時にハンドルを壁などにぶつけると、確実に転倒します。
このような危険があるので、家の中でストライダーを乗り回させることは、まずないことだと思います。
それでもそれらの危険を顧みずに、わが子の自由にさせたことから、わが子のバランス感覚は究極に磨かれました。
元々バランス感覚は良くなる素質はあったのかもしれませんが、それを育て方で引き出したのだと私は思います。
育て方について
おそらく多くのお子さんは、たくさんの優れた能力を持っているのだと思います。しかし「危ない」と思うことは、あまりさせていないのではないでしょうか?
私たち夫婦は、危ないからわが子の行動を制するということが、ほとんどありません。登りたいところには登らせ、走りたい場所を走らせています。そんな育て方ができたら、どんな子供でも能力は上がると思います。
わが子が高速ハイハイをしたことや、バランス感覚が幼児期に伸びたことは、才能もあったのでしょうが、育て方でその才能を引き出したのです。
誰でもできることが早くできるということ
誰でもできることが早くできる場合、3つの要素が必要です。
- 早くできる才能があること
- できるようになりたいという気持ちにさせること
- できるように親がフォローすること
才能があることは遺伝ですが、できるようになりたいと思わせることは、育て方で作ることもできます。わが子の場合は、父親ができることを真似することがほとんどでした。
多くのことを、父親が見本を見せてやる気にさせました。育児で大変なのは、やる気を出させることなのです。
危ないことを止めていると、「何をやろうとしても親に止められてしまう」と子供は考え、新しいことにチャレンジしなくなってしまいそうです。
私たち夫婦は、少々危険だと思えることも、なるべく自由にやらせました。そのような育て方をすると、子供のやる気は増していくこともあるのです。
育て方によっては、誰でもできることが、少し他の子よりも早くできるようになります。
このことについてちょっと留意していただきたいのは、幼いころから能力が高くなるように考えて育てられた子供は、確かに6歳くらいまでは他の子よりも能力が高いかもしれません。
しかしそれを過ぎると、他の子に追い付かれることがよくあることだという意見があります。その意見は頭の片隅に入れておいたほうがいいと思うのです。
聞いた話ですが、とても子供の能力を上げることに熱心な方がいたようです。その方の子供は幼稚園までは勉強も運動も良くできて、天才児と言われていました。しかし小学校4年になると、勉強も運動も他の子に追い付かれ、普通の子になっていたようです。その例からすると、頑張って育てた場合でも、最後は才能(遺伝)がすべてになるのかもしれません。
それでも私は、子供のために精一杯親が頑張るべきだと思います。
わが子はまだ3歳2ヶ月ですが、ここまで頑張って育てました。この時点では能力は高いと思いますが、今後は他の子に追い付かれるかもしれません。
追いつかれないとしたら、それは育て方がよかったのか、遺伝で何をしなくても能力が高かったのかも判断が付きません。
親が子供にたくさんの運動や遊びを積極的にさせていない家庭の子に、わが子も負けることがあるかもしれません。
様々なことを考えてしまいますが、親に育てられる幼児期は、その子供にとっては1回しかないのです。失敗が許されません。私は子供が大きくなってから、育て方を後悔したくないのです。
子供の能力を上げようと、工夫しながら育てた親御さんの話を聞いたとします。その子供が高い能力を持っていることを知った時、「自分の子供もその親のように育ててあげればよかった」と後から思うのは、私は絶対に嫌です。
だからこそ今を大切にしています。今できることを真剣に考え、実践していくように頑張っています。
実際にわが子の能力は、3歳を過ぎた時点で、普通よりもかなり進んでいます。
あらゆる経験をさせなければ、わが子の能力は伸びていないと思います。どんな子供にも合うものではないのかもしれませんが、わが子にとっては「多くのことを経験させる」ということが、最も大切な育て方だったと思っています。
ここまで頑張って育ててきたことが、わが子の将来につながってくれたらとてもうれしいです。