ストライダーに乗らせる時は、絶対にヘルメットをかぶらせることをおすすめします。
ただし2歳前後の子がかぶることのできるヘルメットはあまり種類が多くないのです。その中でどれを選んだらいいのか迷っている人も多いと思います。
1歳7ヶ月のわが子のために、徹底的にヘルメットを調査し、自信をもって購入したヘルメットを紹介します。それがMag Ride イチハチロクです。
このヘルメットを選んだ理由と、購入して使用した感想を記事にしました。
目次 (クリックで飛べます)
ヘルメットの必要性
公園でストライダーに乗っている3歳くらいの子のお母さんと話をしました。その子はストライダーにちょっと慣れたころに転倒し、軽く頭を打ったそうです。それ以来ストライダーの乗り方が劇的に変化し、まるで初期の頃に戻ってしまったように、積極性がなくなってしまったと言っていました。
その子はヘルメットをかぶることを嫌がり、無理にヘルメットをかぶらせようとすると、ストライダーに乗らなかったそうです。ストライダーに楽しく乗ってほしかったので、まだスピードも出していないから大丈夫だとちょっと甘く考え、ヘルメットをかぶらせずに乗らせて、転倒して頭を打ってしまったのです。
幸いひどく頭をぶつけたわけではないので、大きな怪我もしていないようですが、それがきっかけで乗ることに恐怖を持つようになり、ストライダーをびゅんびゅん乗りこなすまでには、大変な時間がかかったそうです。
ヘルメットをかぶらせておけば、痛みも少なかったでしょうから、そこまで転倒の恐怖感が植えつけられることもなかっただろうと言っていました。
このようなこともありますので、乗り初めでもできる限りヘルメットはかぶらせることが必要です。
ストライダーなどのキックバイクに乗る時、ヘルメットをかぶることは、常識になりつつあります。
転倒時はストライダーに跨ったままとなりますから、体をひねることもできませんし、両手を付くことも難しいです。
ストライダーに乗っていて、バランスをくずして傾いた時に、子供はどのように手を突いて危険を回避するかを、瞬間的に考えます。歩いて転びそうになった時と同様に、体をひねって両手をついて怪我を防ごうとするのですが、ストラダーに跨っていると、ストライダーのフレームが邪魔になって体がひねれません。思い描いた受け身が取れないため、頭を地面にぶつけてしまうことがあります。
わが子は転んでも受け身を取るのがとても上手なのですが、ストライダーに乗りはじめの時、転倒したらこめかみ付近を地面にぶつけ、傷を作りました。ヘルメットが必要だと感じた瞬間でした。
例え乗り始めでゆっくり歩く程度の低速でも、転倒すると怪我をします。スピードが出るようになってから購入すればいいと思っていると、乗りはじめの時に思いがけない怪我をする可能性もあるのです。バイクに跨っていると、受け身が取れずに危険だという認識を、親は持つべきです。
もちろんスピードを出せるようになってからの転倒は、激しいためうまく受け身が取れずに頭をぶつけることも多く、スピードが出ているだけに衝撃も大きいです。
わが子もコーナリング時に靴がシートポストと地面の間に入り、ストライダーが急減速するシーンは、慣れてからもよく目にしました。
スピードが出せるようになったら、ヘルメットは絶対にかぶらせましょう。どうせ購入するのであれば、早めに買っておくほうが安心ですよ。
ヘルメットの選び方
ヘルメットは、どんな物でもいいと思って、適当に選ぶべきではありません。
ヘルメットは高い物から安いものまでたくさんの種類がありますが、基本的な知識を持ってから選んでください。
安全性
SG規格に準拠したものを選びましょう。SG規格とは日本の一般財団法人製品安全協会が定めている規格です。厳しい基準をクリアしたヘルメットだけに付けられるもので、この安全規格が付けられた物は、SGマーク被害者救済制度という保証制度もあります。
海外製の物は、海外の安全規格があり、それに準拠しているかがポイントです。
ヨーロッパにはヨーロッパの安全規格「CE EN1078」(CEマーク)がありますし、アメリカでは米国消費者製品安全委員会の定めた規格に合格すると、CSPCマークが付けられます。
これらの安全規格に合格したヘルメットを購入したほうが、安心して使用できます。
早い話が、軽くするためには安全性を犠牲にして、薄くて小さなヘルメットを作ればいいのです。そんなヘルメットは軽いことを売り文句として、弱い衝撃でも割れてしまうような、安全でない物なのかもしれないのです。
SG規格に準拠したヘルメットであれば、安全性を犠牲にしてない証明になります。特に軽いヘルメットを探す場合は、安全規格準拠のヘルメットを選ぶことは必須条件と考えます。
大切なお子さんの頭を守るためですから、安全性を担保するためにも、各国の安全規格に合格したものを選ぶといいでしょう。
キャップタイプとフルフェイス
ヘルメットにはキャップタイプとフルフェイスタイプがあります。
キャップタイプは普通の頭に乗せるヘルメットです。
フルフェイスヘルメットは、チンガード(あごのガード)が付いていて、頭だけでなくあごまですべてガードしてくれるので、傷を作る可能性がほとんどありません。
フルフェイスタイプの代表的なメーカーはCRATONI(ラクトーニ)とTETE(テテ)ですが、CRATONI(ラクトーニ)は最小サイズ(頭の大きさ)でも52cmのものしかりありません。
一般的に幼児の頭は1歳半~2歳では46~50cmくらいだとされていますから、2歳前後の子供には、CRATONI(ラクトーニ)の物は大きすぎてサイズが合わないことになります。
フルフェイスタイプを選ぶならば、最小サイズが46cmからの物が用意されている、TETE(テテ)の製品を選ぶことになります。
最初は安価なキャップタイプを購入する人が多いです。キャップタイプは安価で、フルフェイスタイプは高価な印象を持つ人が多いですが、キャップタイプでも高価なものもあります。
それならばフルフェイスタイプを購入すればいいと考えがちですが、フルフェイスタイプは以下の問題があります。
注意ポイント
- 高価
- 重い
キャップタイプでもフルフェイスタイプと同じくらいの価格の物がありますが、それでも一般的にフルフェイスタイプは高価だと考えて間違いありません。
またチンガード付きのため、重いです。340gあるので、2歳前後では重すぎて嫌がる可能性があります。
2歳前後の子供には、ヘルメットが安全を守ってくれる大切なものだという意識を持ってくれることはありません。ただ重くて邪魔だとしか考えないのです。
重いことでわずらわしく感じる可能性が高まり、かぶってくれなくなる可能性があります。
2歳前後の子供に最初に買うヘルメットは、軽いキャップタイプをおすすめします。
大きさの違い
先ほども触れましたが、もし2歳前後でヘルメットを探す場合、46cmくらいの大きさの物を選ぶことになります。
このサイズの物は、近年少しずつ種類も増えてきましたが、まだあまりたくさんの種類がありません。デザインや機能を気に入ったとしても、サイズの合わないヘルメットは使えません。自分のお子さんに合ったサイズのヘルメットを選びましょう。
軽さ
ストライダーを購入して、子供にヘルメットを買おうと考える時、安全性とかデザインなどを重要視することもあると思います。
しかし、一番大切なことがあります。それは子供が嫌がってかぶってくれないことを避けることです。
特に2歳前後のまだ幼い子供は、頭に重いものを乗せられると、とても嫌がると思います。
わが子が1歳6ヶ月の時に、ムラサキスポーツでbern(バーン)のヘルメットを試着させたのですが、それはもう嫌がること嫌がること。
当時人見知り気味だったわが子は、人が大勢いる店の中なので、気持ち的にも落ち着かなかったこともありますが、重すぎたことが最も大きな要因のように感じました。頭の上に重いものが乗っている感覚が、どうしても許せなかったようでした。
特に2歳前後の子供には、軽いヘルメットを選ぶことは重要です。
大きさ調整方法
ダイヤルを回してホールドするリングの調整を行うタイプを推奨します。
安い物の中には、頭の大きさに合わせて中のクッションを貼り変えるものもあります。ちょうどいいサイズに調整が難しいため、ホールド性が劣ることがあります。
わが子のために選んだヘルメット
わが子に選んだヘルメットは、Mag Ride イチハチロクです。
なぜこのヘルメットを選んだのかというと、とにかく軽いからです。
このヘルメットはつい最近発売されたのですが、それまでの物は軽くても200g台の物ばかりなのに、このヘルメットは186g。大変な軽さです。
ヘルメットの安全規格であるSG規格にも遵守しており、安全性も問題ないのに186gの軽さ。これはすごいことです。
私はロードバイクに乗っており、OGKカブトを愛用しています。OGKのファンなので、わが子にも同じものをかぶらせたかったです。しかし幼児用OGKカブトは一番軽いものでも220gあり、少し重いです。
重いことでかぶってくれないのでは、意味がありません。少しでもかぶってくれる可能性を高めるために、少しでも軽い物を選びました。
Mag Ride イチハチロクレビュー
色
まだ好みを言葉で表現できない1歳7ヶ月のわが子ですから、妻の好みで色を選びました。ブラックにしました。
しかし幼児は派手な色が好みのことが多いようです。
わが子はあまりヘルメットをかぶるのが好きではありませんが、イエローなどの派手な色のものを買っておけば、もう少し喜んでヘルメットをかぶってくれたかもしれないと、少しだけ思う気持ちもあります。
サイズ調整
大人の自転車用ヘルメットのように、頭の大きさに合わせて調整ができます。
調整はダイヤルを回すだけで、とても簡単です。
わが子は1歳7ヶ月時には、頭の大きさは平均より少しだけ小さい47cmくらいです。それでもぴったりフィットしています。1歳でのヘルメットならば、このMag Ride イチハチロクはサイズ的にもおすすめです。
ヘルメットの中に貼るクッションの厚みでサイズ調整をするタイプもあります。それは調整が煩わしいと思いますので、ダイヤル式が便利だと感じました。
暑いときに帽子の上からヘルメットをかぶらせたこともあります。帽子のひさしがあるほうが、顔が日焼けしないと考えたからです。
このような場合でも、ダイヤル式でサイズを調整できるのはとてもありがたいことです。
デザイン
デザインは夫婦共に特に気にしませんが、悪くないと思います。かぶった限りはとても格好いいですよ。
通気性
たくさんの穴が開いており、通気性はいいです。
内部は抗菌となっているため、夏に汗をかいても臭くなりにくいです。真夏に汗だくで使わせていますが、変なにおいは出ていません。
あご紐
パチンとはめ込むロック式です。
このタイプはロックするときに、子供の肉を挟むことがあるという情報がありました。そのためちょっとだけ心配していましたが、使った限りではそのようなことはまったく起きていません。
普通に使うならば、ロックはスタンダードなこのタイプで問題はありません。
あご紐には余った紐を束ねるためのバンドが付いていて、それがクッションの役目を果たし、子供のあごに紐が食い込まないような工夫がされています。
このような工夫のため、わが子はあご紐が不快で嫌がるしぐさを見せたことがありません。
わが家の考え
本当に欲しいヘルメットは、フルフェイスのものです。これはチンガードが付いていて、頭だけでなく顔も守ることができます。
チンガードは取り外しが可能ですので、レースではない時にも周りの目を気にせずに使えます。
しかしフルフェイスのヘルメットは、300g以上あって重いです。1歳のわが子には重すぎます。
そこで私が考えたのは、1歳7ヶ月から2歳までは、Mag Ride イチハチロクを使います。もしまだわが子がレースを続けており、3歳クラスで出場するようになったら、TETE(テテ)もしくはラクトーニのヘルメットをその時に購入します。
ただしTETE(テテ)やラクトーニの幼児用ヘルメットは、店頭に置いてあることはほとんどありません。そのためネット購入になります。
重さよりも安全性を気にする方は、2歳前後でも、最小サイズ46cmのTETE(テテ)fortia(フォルティア)をおすすめします。
わが子のヘルメット
1歳から2歳まではMag Ride イチハチロクを、それ以降はTETE(テテ)もしくはラクトーニのヘルメットを使う。
ロードバイクやストライダーでも、少しでも軽くしようとカスタマイズしていく人も多いです。
しかしほんの少し軽くなっても、あまり走りに影響はありません。私はロードバイクに乗っていましたが、わずか100gに何万もかけるようなカスタマイズはしていませんでした。100万もするようなすごいロードバイクを乗っているわけでもありませんし。
ただし身に着けるヘルメットは、少しでも軽い方がいいのです。子供の負担にもなりませんし、何と言ってもかぶってくれなくなる確率が大きく下がります。
重い物をかぶって首が疲れてしまい、すぐに集中力を欠いてしまうことも防げます。
最初のヘルメットは、軽さが正義だと考えるべきで、それを守ればせっかく買ったヘルメットを、お子さんが使ってくれないという可能性を少なくすることができるはずです。