私は妻の立ち会い出産をしました。
立ち会い出産とは、子供が妻の体から生まれ出るところを、同じ部屋に入って見守ることです。
とても感動的なものなのですが、夫が立ち会い出産をする場合、 注意しておかないと、我が子が誕生する感動の瞬間が、とても後味の悪いものになってしまう可能性があります。
出産の過酷さと、立ち会い出産時のとても大切な注意点についてまとめましたので、ぜひ読んでください。
目次 (クリックで飛べます)
立ち会い出産をしてほしいと言われた時の気持ち
夫の立場から、立ち会い出産についての本音を述べたいと思います。
私は出産の状況はある程度調べて知っていました。出産はとても過酷なもので、妻も苦しがるし少々グロテグスなシーンも予想されるため、 できることならば立ち合いは回避したいと思っていました。
このように考える男性は私以外にも多いと思います。
しかし妻が「立ち会って欲しい」と希望しました。初めての出産ですから怖い気持ちもあり、私がいた方が安心できると思ったようです。
正直「嫌だ」と言うことができず、出産に立ち会うことを承認してしまいました。
立ち会い出産後の夫婦関係
立ち会い出産すると決まったので、立ち会い出産に臨む気持ちを整理するため、インターネットで立ち会い出産に対する妻と夫両方の気持ちについて、徹底的に調べてみました。
そこには立ち会い出産した結果、夫婦関係が壊れたという話が至る所にあったのです。それらを箇条書きにしてみます。
- グロテグスすぎて夫が意識を失った。
- グロテグスだけでなく、強烈なにおいを体験したことで、夫が妻に対する愛情を失った。
- 生まれたばかりの子供が血だらけで汚く思い、その気持ちがずっと消えないので子供が好きになれなかった。
感動よりもショックや嫌悪感のみを感じた男性も多いようです。
私の会社の上司に立ち会い出産すると話をしたら、「自分もしたけどいいものじゃないよ」と言われたことも、心配を上塗りする理由の一つでした。
立ち会い出産は怖くない
グロテグスで汚い、そして怖い。
そんなイメージを持った立ち会い出産ですが、私はグロテグスなものに対する耐性はかなり高く、ショックで意識を失うことなど100%ないと思っていました。
ここがポイントです。
無茶をして怪我をし、右手の親指を切って爪が吹き飛び、骨が見えている状態になったこともあります。(手術で指はくっつきました)
それでも笑っていたことが、知り合いの中では伝説になっているような人間です。怪我をしてもうろたえずに平気なタイプであれば、立ち会い出産をしてもまったく問題なくすべてを受け入れられるでしょう。
しかし怪我に耐性がなくてすぐにうろたえるようなタイプの人は、立ち会い出産は見送ったほうがいいのかもしれません。私は最初は立ち会い出産は嫌だと思いましたが、すぐに「大したことじゃないな」と思えるようになりました。
そして出産当日、待ちに待った子供が生まれるという興奮で、きっとどれほどのすごいシーンを目の当たりにしても、一切気にすることはなかったと断言します。
立ち会い出産をしてもいいのは、 夫が「ひどい怪我をしても平気なくらいの気の強さ」があるかどうかが大切なポイントになります。
もし奥さんで自分の旦那さんに立ち会い出産を希望する場合、強い人でしたらお願いしてみてください。これはとても重要なことです。見極めが大切で、それを間違えるとその後の夫婦関係にも悪影響が出る可能性もあります。
立ち会い出産について
私が立ち会い出産をした時の様子を書かせていただきます。
それはとても感動的なものでした。自分の子供が妻の体の中から出てきて、始めて対面できるのです。取り上げられる瞬間を目の当たりにし、そして可愛い声を出して元気に泣く様子を見て、感動しないはずはありません。
そして妻子共に元気であるとその場で確認できるのです。出産立ち合いは、ぜひ多くの人に行ってもらいたいと思いました。
しかしこのように出産を大変感動的に捉えられたことは、私の性格が過酷なことに対する耐性があるだけでなく、病院側の配慮があったことがとても大きいのです。
出産はとても過酷なもので、始めてみる人にとってはやっぱり衝撃的でしょう。それを知らずに立ち会うと、感動よりも恐怖や嫌悪感の方が強く、場合によっては立ち会った夫が失神するというのは、あり得る話だと思いました。
しかしショックを最小限にする立ち合い方法はあります。そのやり方であれば、子供が生まれるのを直接見られる感動は大きいです。
どうすれば感動できる出産立ち合いができるのか、紹介していきます。
出産の過酷さ
知識なしで出産立ち合いをするのは、あまりお勧めしません。
まずは出産時の過酷な状況を説明します。
大きな赤ちゃんが妻の体から出てくることは、母親に大変な負担です。何も知らない男性は、普通に子供が妻の体から出てくるだけだと思うかもしれません。しかし妻の体から出てくるものは、子供だけではないのです。
子供を産むために膣を切る
初産では膣が開かないことが多く、安全に子供を産むために、膣を切って広げる手術が行われます。当然血も流れるわけです。これを見るのはかなりきついです。
麻酔を掛けるため便が出る
膣を切るため痛みを和らげるよう、麻酔を掛けます。麻酔により下半身の自由が利かなくなり、場合によっては便が出てしまうこともあります。これを見た夫が「幻滅した」と思うこともあるそうです。
胎盤が出る
出産と同時に胎盤も出てきます。袋のような胎盤を見るのは気持ちのいいものではありません。
これだけではなく、妻が痛がることや苦しむことが見ていられないと思うこともあるでしょう。知り合いで立ち合いをした人は、「いいものではない」と言い切っていました。
出産立ち合いをするには、妻の過酷な状況を見て、時にはグロテグスなものを目の当たりにするということを認識し、覚悟して臨む必要があるのです。
立ち会い出産を負担なく行うために
出産立ち合いの方法によっては、感動よりも嫌悪感の方が強いことになる可能性があります。しかし妻が出産した病院は、極力夫(私)が不快感を持たないように配慮してくれました。
以下の配慮があったため、私はほとんど嫌悪感を持つことなく、出産に立ち会うことができたのです。
1)立ち会い出産は子供が出てくる直前までできない
これは生まれる前の手術など、夫が眉をひそめるような状況を見せないことにしているようです。私としては分娩室に入ってからずっと立ち合いたかったのですが、もしそれをしていたら過酷な出産の事実をすべて見ることになり、精神的にかなりきつかったと思います。
立ち会いは 子供が生まれる直前まで、できないようにしてもらうことが大切です。
2)立ち合いは妻の頭の方からのみ
これが一番大切なことです。
出産の立ち会いは、妻の頭の方からであり、足の方から見ることはさせてもらえませんでした。これがとてもよかったと思っています。流れ出る血も胎盤もなにもかも、まったく見えない状況でした。子供が頭を出し、そして取り上げられる様子は見られます。
見る位置は絶対に妻の頭側からの位置がベストです。それしかありません。
立ち会い出産を終えて思うこと
以上のようなことで、私は恐怖や苦痛を感じることなく、感動的な出産に立ち会うことができました。
ただし人に聞いてみると、どこの病院も立ち会う夫に負担を掛けないように配慮してくれることばかりではないようです。
重要なことは、 あらかじめ上記の方法で立ち会いをさせてもらえるか、病院に確認しておくことです。
そしてそれを考えてもらえないようであったら、こちらから立ち会い方法を提案すればいいのです。
お願いするのは以下の二点です。
- 絶対に生まれる直前に分娩室に入れてもらうようにする
- 絶対に頭側から出産を見せてもらうようにする
この二つは絶対にお願いしておいてください。
まとめ
立ち会い出産は、お勧めです。私は大変な感動を得ました。
撮影するならば、写真よりもビデオ撮影がお勧めです。私もビデオ撮影したので、生まれたばかりのわが子の様子と、妻の大役を終えて疲れながらも満足そうな表情を残すことができました。
ただし私は、出産するときの様子はビデオに撮りませんでした。子供が完全に体外に出たところから撮影しました。
今思えば頭が出てきたところから撮影したほうがよかったのかもしれませんね。でもそれは何か失礼な気がしたので…。
立ち会い出産を考えている方で、ビデオ撮影もしたいと思っている方は、どこから撮影するかもあらかじめ決めておいた方がいいでしょうね。
もう一度立ち会い出産について私の考えをまとめます。
- 怪我などに対する耐性が高い旦那さんは、立ち会い出産をしても大丈夫。
- 立ち会い出産は子供が生まれる直前に分娩室に入れてもらう。
- 出産を見る位置は、妻の頭の方からとする。
これを実践して、かわいいわが子と夫婦一緒に対面しましょう。