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家の知識

玄関ポーチへのアプローチをスロープにしたら快適でした!

玄関ポーチまでのアプローチをスロープにすることはとても快適です。

玄関ポーチに登るアプローチは、普通は階段を付けますね。しかしスロープを付けることも考えてみましょう。せっかくの新築ですから、スロープの快適さを知らずに検討もしないのではもったいないですよ。

スロープを付ける利点についてまとめてみました。

スロープにするという選択

玄関ポーチは一段高いところにあり、そこまでのアプローチは階段を付けることがほとんどでしょう。

ハウスメーカーと打ち合わせをしていても、階段を付けることが当たり前になっていて、スロープを付けて玄関ポーチまで登るという計画を提示されることはまずありません。

しかし玄関ポーチまでのアプローチをスロープにするという選択肢も、持つべきなのです。

玄関ポーチからのスロープの利点

ベビーカーを使う時に煩わしさがない

小さな子供がいる家庭では、ベビーカーに子供を乗せて出かける時、スロープがあるととても便利です。

まずスロープがない場合の動作を順を追って説明します。

  1. 子供を玄関の上り口に寝かせます。
  2. 土間収納に入ってベビーカーを取り出します。
  3. 玄関ポーチの階段下にベビーカーを下ろします。
  4. 玄関の上り口に戻って寝かせてある子供を抱えてベビーカーまで運びます。
  5. 子供を乗せて外出します。

スロープがある場合は以下になります。

  1. 子供を土間収納のベビーカーに乗せます。
  2. そのまま玄関ドアを開けて外出します。

このように、スロープがあるとベビーカーに子供を乗せて出かけるのに、とても楽になります。もちろん帰って来た時も、同様にスロープがないとたくさんの工程を踏む必要があり、スロープがあると手間がかかりません。

楽なだけではなく、安全性にも大きな違いがあります。階段の場合、子供を何度も仮置きしたり、ベビーカーを持って階段を上り下りするのは危険です。スロープがあれば安全に子供を外に連れ出せるのです。

子供が三輪車に乗る時に煩わしさがない

子供が三輪車に乗るようになった時も同様です。三輪車を持ち上げて運ぶ必要もありません。家から出るときは三輪車に乗ったままでも問題ないでしょう。

自転車を室内に持ち込むときも煩わしさがない

私はロードバイク(競技にも使える軽い自転車)を所有していますが、このバイクは絶対に室内に保管します。スロープがあれば楽々出入りができます。ポーチまで自転車を持ち上げずに乗り込めます。

車椅子の上り下りには必須

家族の誰かが車いす生活になった場合、スロープがなければ大変なことになります。一般的な車いすはかなり重く、玄関の階段を上げたり下ろしたりするのは大変です。スロープがあり手すりを付けていれば、車いすの人は誰の手を借りなくても玄関を出入りすることができます。ただし車いす用にスロープを付けると、かなりの緩斜面にする必要があります。

車椅子を使うことはないと考える方もいるかもしれませんが、人は誰もが老化し、体は動かなくなります。いつ自分が車いす生活になるかわかりません。その時のためにも、スロープを付けておくと安心です。

高齢者には階段よりも緩いスロープの方が楽

スロープがきついと危険ですが、緩いスロープであれば高齢者には上り下りがとても楽になります。一般的な玄関ポーチまでのアプローチに使われる階段は、それほど低くありません、足腰が弱った高齢者は、スロープがあると安心でしょう。

おしゃれなアプローチになる

スロープはやり方によってとてもおしゃれなものになります。アプローチ材(スロープ表面に敷き詰めるタイル等)などをおしゃれな配置にすると、家の価値が上がります。

玄関スロープ

アプローチ材を配置するのはスロープでなくともできますが、立体的になるためおしゃれさが増すのです。

スロープを付けることのデメリット

スロープを付けるにはスペースが必要

スロープを付けた場合、車いすで降りていくときの角度に気を付ける必要があります。調べてみると、推奨は1/12~1/15勾配が基本のようです。

1cm高さが上がることにに対して、12cmの距離が必要ということになります。玄関ポーチ予想高さは400mmと考えると、48000mm、つまり4m80cm必要になります。かなりの距離が必要となります。

施工に費用が掛かかる

階段よりもスロープのほうが手間がかかり、費用がかかります。これは便利さとのトレードオフであり、覚悟する必要があります。

新築するとき玄関ポーチへ上がるために階段を付けることが一般的です。しかし年配の方など足腰の弱い方が、玄関ポーチまで階段を上がるのは大変なため、階段の代わりにスロープにすることがお勧めです。

スロープを付けるときの注意点

玄関ポーチまでのアプローチに階段ではなくスロープを選択することは、いろいろな前準備と知識が必要です。知らずに外構業者にスロープを依頼すると、後で後悔することにもなりかねません。

この記事ではスロープを付けるための検討項目をすべて説明していきます。

スロープの角度

スロープが急になってしまうと、とても使いにくいものになります。そのためある程度の緩斜面にする必要があります。車いすを使う場合の推奨角度は、5%です。1mに対して5cmの下がり値になります。40cmのポーチの場合、8mも必要になりますから、現実的ではありません。8%くらいならば車いすでも自力で登ることができる勾配です。8%程度を目標に勾配を付けるよう考えればいいでしょう。

しかしスロープの角度を決めるには、とても大切なことがあるのです。

土地には絶対に高低差がある

土地は平らであれば、水の流れが悪くなってしまいます。そのためどんな土地でも、家が一番高い位置にあり、外に行くにつれて低くなるようになっているのです。

すると玄関ポーチの高さだけを考えるのではなく、土地についている高低差も考えなければなりません。玄関ポーチは土地の中で最も高い位置にあり、スロープの終点である公道との接地ポイントは、最も低い位置になるのです。

それを考えると、スロープは簡単に計算できるものではなく、現場で念入りに打ち合わせを行う必要があるのです。

スロープの幅

スロープは玄関ポーチに続くものです。玄関ポーチよりも広いスロープを付けることは難しいです。スロープを付ける場合、玄関ポーチの広さをあらかじめ考慮しておく必要があります。

車いすが通れるように考えると、スロープは1mの幅が必要になります。なかなかそれだけのスペースを確保することは難しいかもしれませんが、狭すぎるスロープは大きな荷物の持込み時にも不便になります。なるべく広いスロープのスペースを取ると便利です。

しかし、外構を始めてから幅1mのスロープを付けてほしいと頼んでも、不可能なことがあります。

スロープは玄関ポーチに繋がるものであるため、玄関ポーチの幅が1mに満たない場合、1m幅のスロープは付けられないのです。

下画像では、矢印の幅が1m必要になるということです。

玄関ポーチの傾斜

とても大切なことなのですが、玄関ポーチの幅は、スロープの幅を考えて設定してください。1m幅のスロープを付ける場合は、玄関ポーチの幅も1m必要なのです。

スロープのアプローチ材

スロープのアプローチ材の種類について、しっかり考える必要があります。考えることは以下です

雨が降ってもすべりにくくしたい

階段と違い、歩く面には角度が付いています。滑りやすいと歩くのにとても危険です。タイルの場合、物によっては雨でぬれるとひどく滑ります。滑らないものを採用するようにしたいです。

敷き詰めるアプローチ材は、以下のものがあります。

  • タイル
  • 天然石
  • 人工石
  • インターロッキング

この中でおすすめは天然石のような見栄えのインターロッキングです。インターロッキングとは色の付いたコンクリート材です。

インターロッキング

荒いコンクリートのため、表面に細かな凹凸があり、雨でぬれてもまったく滑りません。タイルはおしゃれですが、滑らない加工がされたタイルは少々高いです。

値段も手ごろなインターロッキングがお勧めですが、工事業者の技術が必要なことは頭に入れておいたほうがいいでしょう。

アプローチ材凹凸の状態

アプローチ材の凹凸だけでなく、継ぎ目などの仕上げも含めて、凹凸が多いと車輪のあるものが通行するときに不便です。ベビーカーや三輪車などの小径タイヤのものは、特に凹凸が多すぎて動かしにくくなります。滑りにくさを考えすぎて、アプローチ材に凹凸の多すぎるものを使わないように注意した方がいいでしょう。

玄関ポーチの角度

玄関ポーチには、水が溜まらないように傾斜が付けられています。傾斜が付いている側にスロープを付けると、スロープにも傾斜が付くことになります。

玄関ポーチの傾斜がきついと、スロープも横方向にきつい傾斜が付くので歩きにくくなることを理解しておいてください。

スロープを付ける場合は、必要以上に玄関ポーチに傾斜を付けないようにしておく必要があります。

手すり

手すりが必要かどうかを考える必要があります。手すりがあると、便利ですがややすっきりしないイメージがあります。老人がいる場合は、安全を考えて手すりを取り付けた方がいいでしょう。

手すりの種類もいろいろあります。ただの金属パイプを曲げた物は安価ですが、真夏に直射日光が当たると暑くて持つことができません。冬には冷たくて触りたくなくなります。装飾も兼ねる樹脂製のカバーが付いている物を選ぶと安心できます。

玄関スロープ手すり

まとめ

いかがでしょうか。玄関ポーチに上がるには階段以外は考えないのではもったいないです。

土地の広さや予算もあるでしょうが、一度玄関ポーチまでのアプローチをスロープにするという選択肢も入れてみると、満足できる家になりますよ。

先ほども書いたとおり、ハウスメーカーでは玄関ポーチまでのアプローチをスロープにするという提案をすることはほとんどないと思います。その場合はこちらから話をしてみましょう。

玄関ポーチまでのアプローチをスロープにする場合、間取りの打ち合わせ時からスロープを付けることを意識して、玄関ポーチの大きさを決めるなど、あらかじめ準備が必要です。

大変なこともありますが、頑張れば頑張るだけいい家が建つのです。

家を建てようとされている方全員が、素晴らしい家を建てられたらいいですね。

※玄関ポーチについての記事が以下のリンク先にあります。是非ご覧ください。

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